アマガエルが鳴く
今アマガエルが鳴いている。それは彼らが恋をしているからだ。恋をする男はいつだって恥知らずだ。身の程知らずにも下手くそな歌を歌い出すのだ。だから僕も君への恋を歌おう。僕の歌は下手くそすぎて君には騒音にしか聞こえないかもしれない。だけど我慢して聴いておくれ。これが僕の愛、君への愛なんだ。
「本当に騒音にしか聞こえないわ。いや、騒音の方がよっぽどマシよ。だってあなたアマガエルじゃなくてストーカーさんでしょ。そうやって裸に緑のペイント塗りたくって人のウチのベランダで歌ってるんだから通報はもう覚悟してるよね。さぁ、刑務者で好きなだけ泣けばいいわ!」