大河ドラマ どうする秀秋!
秀秋はホントにどうしようか迷っていた。叔父でもある太閤秀吉が亡くなって悲しんでいたら、自分の知らないところで大老の徳川家康と奉行の石田三成が政争を始めてしまい、そして双方から自分のところに加わらないかと頻繁に誘いがくるようになった。秀秋は太閤が亡くなったばかりだというのに争いごとを始めるとは何事かと叱りつけたかったが、家康も三成も押しの強い人間でしかも弁舌がいいから元来気の弱い秀秋は気圧されて何も言えずに双方の説得にウンウン頷くばかりだった。
秀秋は家康と三成の言っている事をそれぞれ聞いて三成の言っていることに心を動かされた。三成は涙ながらに亡き叔父の太閤秀吉との思い出話を語り、そして自分をここまで引き立てくれた太閤に今こそ恩返しがしたい。だからと三成はさらにこんなことまで秀秋に言った。秀頼公が成人される前まではあなたを関白にしたい、これも豊臣家への忠誠のためです。どうか引き受けてくだされと。秀秋は三成の涙ながらの説得を受けてなんと殊勝な言葉か、これがあの八つ当たりで人に柿を投げつける男の言葉だろうか。秀秋はこの三成の言葉に感動してその場で引き受けシャス!と言ってまずは三成の味方になったのだった。
だがそれを聞いた家康が翌日テメエぶっ殺すぞとたぬき汁を持って秀秋の元に現れたのである。家康は屋敷に入るなり無言でたぬき汁をパクつきそして、人間の金玉五個分たぬき汁に放り込んでやろうかとつぶやいた。秀秋はこの家康の呟きにすっかりビビってしまった。家康には向かったらこの場でたぬき汁にされる。太閤が死んだ今となってはもう誰にも助けは求められないのだ。秀秋は恐怖のあまり三成と手を組んだのは内府殿に情報を流すため、あんな下痢男の味方になるわけないでしょとその場凌ぎの出鱈目を言ってどうにかその場を取り繕ってあとは家康と三成がクールダウンするのを待った。
こんなのは一時期だけ。時が経てば二人とも冷静になって争いなんか止めるはず、今は戦国じゃなくて安土桃山の時代なんだぜ。とその日はずっと金玉を触ってボーっとしてたのだが、翌日になると今度は三成が激おこで来たではないか。おいテメエ!お前家康に俺の味方になったのは情報を渡すためだって言ってたらしいじゃねえか!マジなのか?まじだったら殺すぞ!激おこ状態の三成はこんな感じで刀を秀秋に突きつけながら喚いていた。これじゃ俺は殺される。秀秋は殺されるかもと恐怖のあまりまたまたその場凌ぎの出鱈目な嘘をついてしまったのだ。家康に情報を流すと言ったのはあのたぬき爺いを油断させるため。嘘ついとかないと用心していざという時やばくなっちゃうでしょと秀秋はもう英語教材のキャッチセールスのような手慣れた口調で三成を無理矢理納得させたのだった。
しかしこれに怒ったのは家康である。家康は今度は虎の睾丸入りのたぬき汁を持って秀秋の目の前で口に入れた。家康の口元から虎の睾丸のジューシーな肉汁が滴り落ちる。そしてなんと家康は虎の睾丸を秀秋にも進めてきたのだ。うまいぞこれ、たぬきじゃなくて虎の金玉を五個入れてるんだけどな。金吾お前も金玉五個食うか?食うんだったら五個追加してやってもいいぜ。と言って来た。秀秋はもう生きた心地がしなかった。家康は明らかに自分に死ねと言っているのだ。殺されてたまるか。秀秋は生きるためにまたその場凌ぎの出鱈目を言った。三成に味方したのは家康を油断させるためだと言ったのは全部嘘。むしろ逆ですよ。あんな戦下手の三成なんか騙すのはちょろいですよ。大体戦上手の内府さんが油断したとしてもあんな下痢男に負けるはずないでしょ。負けたらそりゃ天変地異ですよ!大体こんな事をYouTubeの怪しげなキャッチセールスのように捲し立てたのだった。
そしてどうにか家康も納得させてもうアホな争いはやめろとそれからずっと金玉を掻いては寝ていたが、なんとまたまた自分の知らない間に家康と三成がホンマもんの戦を始めてしまったのである。それから再び家康と三成から手紙が届き家康には三成の味方のふりして裏切るからとか大嘘ついて、三成には家康なんか肉にしてたぬき汁にぶち込んでやりますよと調子のいい返事をしたが、双方からじゃあ今度関ヶ原で戦すっからちゃんと出てこいと脅されてしまった。
秀秋はこの召集状にびびりまくりもう終わりだと泣き喚いたが、しかしいくら亡き喚いても生きるためにはとりあえず戦にでなきゃいけなかったので泣きながら出たのだが、戦場で彼を待っていたのは家康と三成のお手紙地獄だった。「早く裏切れ!」「さっさと油断した内府殺さんか!」こんな手紙が一分ごとに届いた。おまけに家康のところから裏切りの催促の大砲まで撃ち込まれた。家来たちは秀秋に向かってどっちにつくんだと責め立ててくる。どうする秀明、どうする秀秋。秀秋は戦場から逃げ出したかったが、周りは決断わ迫る家来たちに囲まれていた。
どうする秀秋!
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