生理中のヨガレッスンについて
女性にとって毎月1回来る生理、身体にも心にも何かしらの影響がある方がほとんどかと思います。よく私の生徒さんから、生理中のヨガレッスンについての質問をいただくので、今日は、このトピックについて書いていきたいと思います。
結論から言うと、生理の症状は個人差が大きいので、一括りにして生理中はこうするべきだと他の人が決めることではないというのが私の意見です。
同じ人でも、その月、その日によっても症状が違います。だから、自分のその時々のコンディションを観察・分析して、自分自身でその都度決断することをお勧めしています。
いつも私がレッスンで言っている「自分の身体の声を聞きましょう」「自分のことは、自分が一番わかります」というフレーズを胸に留め、自分でレッスンに参加するかしないかを決めていくことが大切だと思います。
ヨガのレッスンができなくなるほど、いつも生理痛がひどい方やホルモンやストレスなどの影響によってそんな日がある女性もいらっしゃいます。
ちょっとでも体を動かすのが難しいような場合は、無理をしてレッスンに参加せずに、自分を労っていっぱい休んで、調子が良くなってからレッスンを始めた方が良いかもしれません。
その一方で、生理中にヨガレッスンをすることでリラックスできて、痛みが和らいだり、心身ともに楽になる場合もたくさんあります。
瞑想や呼吸法によって生理痛が和らいだり、忙しい日常から離れて、静かに自分を労る時間を取ることで、気分が落ち着くかもしれません。レッスン前は生理痛が苦しかったのに、レッスンで少し動いて身体をほぐしたら、調子がすっかり良くなったという感想もよく聞きます。
では自分の身体と相談した後に、生理中でもヨガのレッスンをしようと決めたとします。一般論になってしまいますが、その際のポイントをいくつか紹介していきます。
1.体に強い締めつけがなく、ゆったりとしたヨガウェアを身につける。
腰回りには太い血管がたくさんあり、そこを圧迫すると子宮の機能を低下させ、むくみやだるさを感じさせ、生理痛をひどくしてしまうことが多いそうです。血流を良くするためにストレッチ素材を使った体にぴったりなヨガウェアではなく、少しゆったりしたウェアを着ましょう。
2.自分の心と体の調子に合わせたヨガを行う。
他の人のペースに合わせず、自分のできる範囲で動いていきましょう。いつもできているヨガポーズであっても、生理中は難しく感じるかもしれません。自分が心地よいことを一番に考え、無理をしないことが大切です。
インストラクターにも生理中で調子が悪いことを教えておくことをお勧めします。ほとんどの先生は、普段よりもゆったりとヨガをしているあなたのサポート役になってくれ、優しい指示をしてくれるはずです。
3.生理中に効果的なポーズとそうではないポーズを知る。
腰の辺りを優しく緩めてリラックスできるポーズが、血流を促進して生理中に効果的です。
<生理中には効果的だと言われているポーズ>
◇バタフライポーズ
両足の裏をくっつけ、無理のない程度、膝を床に近づけたら、股関節を開いて緩めていきます。前屈をしたり、上半身を床につけて寝そべったりしても良いです。
◇チャイルドポーズ
膝をくっつけて座り、上半身をゆっくりと床のほうに倒していきます。おでこが床についたら、体の力を抜き、背中と腰の後ろをゆったりと伸ばします。リラックスして呼吸を続けます。
◇牛のポーズと猫のポーズ
四つん這いの姿勢になり、吸う呼吸と共にお腹を床に近づけ、背中を反らします。吐く呼吸と共に顎を引いて胸に近づけ、背中を丸めます。これを繰り返します。
その反対に、生理中にヨガをするとき、避けておいたほうが良いと思われているポーズもあります。これにも個人差があります。
私自身は生理中も全てのポーズができ、特に不調があったことはありません。むしろ、動いた方が心地良くなれる人です。だからと言って、皆さんも同じわけではありません。
自分で感じることが大切です。レッスン中に、自分が違和感を感じるポーズがあったら、チャイルドポーズで休むことをお勧めします。
<生理中には避けた方が良いと言われるポーズ>
◇逆転のポーズ
逆転のポーズとは、心臓が上半身や下半身よりも下に来る形のポーズです。「ショルダースタンド」や「鋤のポーズ」や「頭立ちのポーズ」などが逆転のポーズの例です。生理中に行うことで、排出されるべき経血を逆流させるかもしれないという理由で避けられています。
◇強いねじりのポーズ
ねじりのポーズとは、体をねじった状態をキープするポーズです。ねじりのポーズの中でも、特に刺激の強いポーズは子宮に負担をかけるリスクがあると言われています。強いねじりのポーズを生理中にする時は、いつもよりもねじりを緩めるようにした方が良い人もいます。
生理痛などはほとんどなく、ヨガや他の運動も問題なくできる私ですが、日常生活を過ごす上では全く影響はありませんが、それでも生理の時には次の4つのことが起こります。
1.生理が来る直前に食欲が増えて、ドカ食いをしやすくなります。
2.出血が異常に多く、頻繁にトイレにいかなければいけなくなります。
3.感情的になり、気分がイライラして怒りっぽくなったり、涙もろくなります。
4.やたらと眠くなります。
生理の時には、この4つのことが起こるということをすでに知っているので、それを受け入れ自分をいたわっています。このように、自分のことを知っていくプロセスがヨガです。
生理中は、自分のなかで起こる変化に気づきやすい時です。月が満ちて欠けていったりするような自然なリズムやサイクルが私たち女性にもあることを思い出させ、自分に優しくする特別な時間を与えてくれるのが生理なんです。
毎月来る生理をそんな気づきの機会を与えてくれるもの、女性としての身体と繋がる機会、浄化と癒しの時間だと思って、必要以上に悪く思わずに付き合っていければいいですね!
他の人に喜びを与えるアナタは、きっともっともっと与えられるはずだわん💕