体験談は勇気を与える。そう信じてnoteを書く。

去年の今頃は、自分の人生で一番きつかった。
仕事に行くのが嫌で嫌で、
必死にいろいろやっているつもりなのだが、
頭が全然働かないし、体も重い。
今まで30分で終わらせていた仕事が40分かかるようになり、
50分かかるようになり・・・
「なんでこんなに遅いの?」
「もっと効率を考えてやって!」と言われたり。
作業が遅い割にはミスが多く、雑な仕事ぶりで
「もっと丁寧にできないの?」
「勘違いのミスが多い!」と言われたり。

いつからこうなってしまったんだろう。
仕事に関しては完璧主義者だったのに。
効率よく動くためにいろいろ考えるタイプだったのに。
がんばろうと思うたびに、がんばれなくなっている自分がいた。

仕事の後は疲れ果てていても、今度はお母さん業が待っている。
保育園と学童のお迎えからもノンストップで時間は進む。
19時半には夫が帰ってきてくれるため、
ずっとワンオペというわけではないのだが、
それでも体力的に精神的に精一杯だった。

ときどき、帰宅後、横になって動けなくなることも多かった。
「一度座ると立てなくなる」レベルでなく、
「立っていられなくなって倒れこむようにダウンする」レベルだった。
いろいろ限界だった。
そんな時は夫にSOSのラインを送り、
夕飯はコンビニで買ってきてもらった。

そんなダウンするくらいの日々だったのに、
夜は2時間くらいで目が覚めてしまっていた。
体は疲れて動かないのに、脳は休まってない感じ。
眠れない中、
「明日の仕事はあれやって、これやって・・・」と
シュミレーションする。
「明日までに○○の仕事まで終わらせたいな。」
なんてことも考えたり。
そして「あ~、明日も仕事嫌だな・・・」と
何度も思うのだった。

仕事では日々仕事が遅くなる私に対して、
パワハラがエスカレートしていった。
おそらく、上司とは元々合わなかったのもある。
変な所に細かくて、どちらでもいいようなことにも
自分なりのやり方を強要してくる。
異動して間もない頃から、
やり方が違う、順番が違うとやたら言われた。
「こうやった方がやりやすいですよ。
 前の職場ではこうやってました。」と一度言ったのが、
気に食わなかったらしく、それ以降私への当たりがきつくなった。
言われたことは、理不尽なことも多かったが、
いろいろ面倒くさかったので言い返さずにいた。
すると、イジメあるあるなのだろうが、
こいつは言い返さない、強く言いやすいヤツだと思われ、
言い方がどんどんきつくなってきた。
言われるたびに「流そう」と思い、
「はい」と返事をし続けていたが、
心にひびが入るような、
心が壊れていくような感覚だった。

気が付いたら、一度言われたことが理解できなくなっていた。
「何回言わせるの?」と上司に言われた。
教える立場からしたら、
覚えも悪く、1つ1つの仕事も遅い部下は腹が立つかもしれない。
このレベルになって初めて、
「あれ?私ってこんなにいろいろできなかったっけ?」と
気が付いた。
頭が働かない、仕事が全然覚えられない、
言われた指示をすぐ忘れる、効率よく動けない、
体が重い、ミスが多い・・・
挙げたらキリがないほど、できないことが増えていた。

ネットで検索をしたら、心療内科のサイトばかり出てきた。
あてはまる症状から・・・適応障害?
「環境の変化がきっかけ」と書いてあるが、
きっかけは絶対、職場の異動だ。
でも、元々仕事+家事+育児で過労気味ではあったのかも・・・
ギリギリの状態で、遠い職場に異動となり、
こうなってしまったのだ。
そして、やっと予約できた心療内科で、
私は「適応障害」と診断されたのだった。

私が適応障害になってしまった後は、
「どんな病気か」「どうしたら良くなるのか」を
たくさん検索した。
YouTubeもたくさん観た。
そして、同時に適応障害になった方の体験談も
たくさん観た。
多くは「激務で適応障害になりました」という方が多くて、
私はそんな方々とは比べ物にならないくらい激務だったわけじゃないのに、
ワーママとしてがんばっていただけなのに、
どうしてこうなってしまったんだろうと思ってしまった。
そんな中、検索するとたくさんのワーママの日常には、
「疲れてるけど、がんばって家事をするお母さん」
「一日バタバタ子育てするお母さん」の動画ばかり。
みんな自分のことを見ているようで応援したくなるのだろうが、
「みんな大変なのは一緒だ」「がんばれ、お母さん!」
みたいなコメントも多くて、正直心配になった。
だって、去年までのキャパオーバー直前の自分を
見ているような気分になったから。
体力の限界まで家事・育児をしているのがエライ!というのは
長時間労働=美徳というのと同じなんじゃないかと思う。

私がnoteを始めたのは、
たとえ拙い文章でも、
ワーママが適応障害になった話を知ってもらいたかったから。
私が適応障害体験者の方の話を知って、
「同じような方がいるんだ」と思って勇気をもらえたように、
どこかの誰かの、ほんの少しの勇気になれたらと思っている。

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