「教誨」を読んで〜まだ最後まで読んでないけれど〜
「教誨」を途中まで読んだ。
まだ6割くらいしか読んでないけれど、現時点での感想を書いてみたいと思う。
この本とは図書館で出会った。その日は、何か借りたいと思って図書館に行ったのだけど、特に借りたい本が見つからず、あまり時間もなかったことから、「おすすめ本」と書かれた棚にあったこの本を手にとった。
恥ずかしながら「教誨」という言葉の意味は知らずに借りた。著者の柚月裕子さんの本も、読んだことがなかった。帯を見て、なんとなく面白そうかなと思ったので借りてみた。
こんな謳い文句をざっと見て、借りてみたというわけだ。
慟哭のラスト。ここに辿り着いた時、私はどんな気持ちになるのか。それを知りたいと思い、読み進めた。
冒頭で、女性死刑囚の響子は早くも刑を執行される。その遺骨と遺品の受取人として指定されたのが、普段ほとんど交流がない、親戚にあたる吉沢香純とその母親。二人は、その時初めて自分たちが身元引受人になっていたと知る。本家では、殺人を犯した者との関係を嫌がり、引受人だけでなく、墓に入れるのも拒んだため、香純は遺骨をどうにか無事に納めたいと奔走する。
響子は、幼い我が子と近所に住む幼女、二人の殺害で死刑を言い渡された。刑務所内での響子の描写も描かれている。自分はなぜ殺したのか、そもそも我が子は本当に響子が殺したのか。我が子殺しについては、現時点で私の中では疑問が残っている。そしてここの描写の中で、死刑が執行される日のことも描かれている。私はこの時点で、この本を選んだことを少し後悔した。なぜなら単純に、死刑執行当日のことを想像して、怖かったから。
ここで「教誨」の意味を引用しておこう。
タイトルを見て、もし意味が分かっていたら、死刑囚の描写もあるということが、当然予想できたであろう。言葉の意味を知らなかった私は、この描写が急に出てきて、ただ単純に怖いと思ってしまったのだ。しかしまだ物語は終わっていない。
刑務所内で、響子は教誨師である僧侶からの話に熱心に耳を傾け、その僧侶を信頼していたようだ。刑執行後、身元引受人になった香純は、まずこの僧侶に会いに行く。その他、この事件を追っていた記者であり、響子の幼馴染でもある男性にも会いに行く。幼い頃に一度会っただけで、どんな人柄なのかも分からない響子のために、香純は動いた。
それは、響子の最期の言葉が「約束は守ったよ、褒めて」だったから。誰に向けた、どんな意味を持った言葉なのか。私も知りたい。香純さん、是非真相を突き止めてほしい。途中、刑務所内の話で怖い思いはしたが、この答えは是非知りたい。だから途中で止めず、このまま読み続けることにしよう。
響子と、幼馴染である記者の樋口は、二人共いじめに遭っていたようだ。暴力も振るう厳しい父親、それに抗えない母親。その辺りも、響子の性格や事件に関係していそうだ。
そして6割程読み進めて、現在は、香純が樋口に会って、響子のことについて話を聞いている最中だ。ここからどんな展開になるのか。どんなラストを迎えるのか。ドキドキハラハラしている、現在の私の心境。
まだ全部読んでいないので、なんの結論も出ない読書感想である。なぜこんな中途半端なものを書こうと思ったか。それは、例のごとくネタ切れだからである。読書感想文を書こうかと考えたが、読んだ直後でないと感想が書ける程内容を覚えていないし、今読んでいる本はまだ途中。今日読み終える自信はない。だったら、今の時点での感想を書いてみたらどうかと、思いついたわけだ。
読了した後、改めて感想を綴るかどうかは決めていない。これを読んで気になった方は、良かったら読んでみてほしい。どこかでこの本の感想文を目にした時、私と同じ思いになるかどうか、私も楽しみにしたい。