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息子の不登校。仕事を辞めるべきか(地方公務員✖️凸凹子育て 3 )
子育てしながら働くお母さんたちは、一度は「自分は仕事を辞めるべきか」と悩むのではないかと思う。私は、専業主婦の母に育てられたこともあり、ロールモデルが「いつでも家にいるお母さん」だった。その影響も大きいと思うが、出産後は常に、仕事を続けていていいのか、という葛藤の中で働いてきた。
そして迎えた小1息子の不登校。
今まで、実家義実家にサポートしてもらい、夫と協力して共働きを続けてこられたが、最大の「辞めるべきか」問題に直面した。
すごく悩んだ。自分は母親失格ではないかと考えた。でも、辞めなかった。
その時、私は怒っていたから。
「どうして、母親が辞めることを検討しなきゃいけないの?」と。
夫は一言も「辞めた方がいい」とは言わなかった。
でも、日中の子どもの面倒を誰がどう見るのか、息子の居場所をどうするのかを積極的に考えてはくれなかった。
不登校直後、祖父母に来てもらう調整も、学校への連絡も、スクールカウンセラーや行政への相談や病院受診も、全て1人で行った。職場に事情を説明し、頭を下げ、息子をなだめて連れて行き、結果が出ないことの繰り返し。
そんな毎日の中で、「こんなに母親に負荷がかかるのはおかしい!」と私は社会に存在する見えない何か(と夫に笑)腹を立てたのだ。
そして思った。
「誰もが居場所を持てる社会を作りたい」と思って地方自治体の職員になった。それなのに、子どもの不登校で母親が仕事を辞めていたら、いつまでも社会は変わらないじゃないか、と。
私には、不登校に理解のある両親がいて、夫も仕事をする私を応援してくれていて、何とか継続する道がある。
他に頼れる人がいなくて、悔しい気持ちのまま辞めたお母さんたちも多い中、私は恵まれている。
だったら、その環境に感謝して、頑張ろうと思った。自分が苦しい状況でも働き続けることが、母親が辞めるを当たり前にしないことが、きっとこの世の中をよくすると信じて。
多くの人に相談したが、誰もが「辞めない方がいいよ」と言う。私の状況を慮った上でそう言ってくれることを本当にありがたく思う。
そして、私を今でも支えるのは、第1子の育休明けに復帰した職場の方々からの言葉。
「仕事をしながら子育てをするのは、本当に大変だと思うけど、辞めないで頑張ってね」と言ってくださったのは男性の課長で、「育児でごめんなさいと言わせない職場にしようって皆で話をしたんだ」と言ってくれたのも、男性の同僚でした。
女性だから迷惑をかけている、と思わせない職場を作ろうとしていただいた。この時に感じた安心感や感謝の気持ちを私もまた、これからの世代に伝えたいなと思っている。それもまた、私が辞めない理由。