ピエロの素顔 最初で最後の隠し事
もうぶっちゃけ、本当のことを言います。
私はかれこれ20年来、危険な薬物を輸入代行業者に依頼して入手し、それを「乱用」しています。
この薬物は「女性ホルモン剤」です。違法薬物ではありません。
何故この薬物を乱用しているのかというと、私は幼少のころから自分自身のセクシャリティに違和感を持ち続けており、「性転換がしたい」「なんでもいいから男性をやめたい」という気持ちに駆られていました。
しかし、生育の時代背景上周囲から理解など得られるはずもなく、「生まれつきだからしょうがない」「性別は神様が決めるものだから」と自分をなだめ押し殺して生きていました。
その後、大人になるにつれてインターネットとかかわりを持つようになって、人脈や知恵を備えるようになり、20代のころに付き合いがあったニューハーフにそそのかされてこのような薬を乱用するに至りました。
しかしながら、30代の後半ごろにとある支援者の方に「薬物乱用」を咎められてしまい、一度は乱用をきっぱりやめようと決意したこともありました。そこで薬物問題を扱う自助グループであるNA(ナルコティクスアノニマス)に助けを求め、解決の意図を探そうとあがいてはみましたが、結局解決には至らず、数か月で元の状態に戻ってしまいました。そのころに一度、当時の主治医の先生のご協力をいただいて、東北大学病院の先生のご意見をうかがってはみたのですが、当時の東北大学病院ではセクシャリティの治療に対応しておらず、薬物の乱用に関しても違法性・有害性がないことを理由に答えを有耶無耶にされてしまいました。東京の専門病院を訪ねて意見をいただこうかと考えましたが、コロナ禍の外出自粛に巻き込まれてしまいそれも叶いませんでした。
40代に入り、セクシャリティ問題に強い反対意見を貫いていた元妻と縁が切れたことにより、私は自分のセクシャリティに嘘をつくことをやめる決意をし、自分のありたい姿(平たくいうなれば「女装」です)で各地の性的マイノリティの集会に足を運ぶようになり、自分の地域みたいな片田舎にもこんな「仲間」がいるんだ!と喜びを覚えるようになりました。時折、社会性に乏しい人間と交際を試みようとすることさえも出始めました。
それでもやはり、自分自身が統合失調症罹患者であることや精神障害を持っていること、福祉施設のお世話になっていること、両親の見守りを受けて生活をしていることを考えると自分の思い通りに生きることは適いうることではないということを知らしめられているのが現状です。
ましてや私の住んでいる地域は高齢者が非常に多く、また某宗教団体の力が強い地域性もあって、自分の思う通りにしようとすると弾圧されたり嫌がらせを受けたりする可能性があることも理解しています。LGBT法の成立にもかかわらず、その内容を不安視する声が各方面から絶えず上がり続けており、私のような人間が普通に生きられる世の中になるのは100年後?いや、それ以上あとの話なのかもしれません。
セクシャリティは自分自身が物心ついた時から持ち続けている「気持ちの問題」であり、気合や荒療治でどうにかなるものではなく、この問題とは死ぬまで対峙せねばならないことになると思います。重い障害を持ち、しかも性認識まで正常でない自分を見ていると、「病気や差別のない世界に行きたい」と絶えず考えてしまいます。。。
参考までに・・・
最近になって「ホルモン剤のOD行為」や「性器をかきむしる自傷行為」「自分をなだめるための向精神薬のOD行為」を行うことが多くなっており、このままでは命にかかわる大問題になるのではないかと危惧しております。
※この記事はインスタグラムにアップしたものを加筆・修正したものです