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春の野草を美味しく食べる韓国料理

アンニョン!
韓国の美味しいもの語り、「アンニョン食堂」です。

毎年春のお楽しみがあります。
それは、野草を美味しく食べること。

うちのオモニを始め、韓国の人たち(おそらく主に年配の人)は春の野草を近くから採ってきて美味しく料理して食べます。

日本でも有名なものだと、野蒜(のびる)
ネギのような草で、根っこは1センチ前後の白い球状になっています。
日本でも野原や土手によく生えていて、

というかオモニによると日本の方が本当にあちこちに生えているのに誰も採らないから「なんて勿体無い!!」と思うみたいです。
今となってはわたしもそう思います。

韓国では市場などでも細いひと束が1000W(100円)ほどでよく売っているくらいです。

野蒜は刻んで醤油漬けにしてご飯にのせて食べると最高に美味しい。
それから、よくチヂミにして食べます。

そして、よもぎ
よもぎは知っていたけれど、せいぜいよもぎ餅だったり、ちょっとお薬っぽく使うのかなーという感じで、日本で自分で採って食べることはなかった。

でも今はよもぎが大好き!
オモニの住む田舎でどこにでも生えているので、それをたくさん集めて、キレイに洗って、チヂミにします。

齧ると口から鼻までふーっとよもぎの香りが広がります。
好きすぎて、スーパーでも自分のためによもぎを買ってきて、
家族が他のおかずを食べている横で自分のためによもぎチヂミを焼いて食べるほどです。
味噌汁などの汁物に入れたりもします。

よもぎは美味しいだけじゃなく、効用もすごい。
浄血効果
排毒効果
美容効果
整腸効果
冷え性改善
リラックス、安眠
などなど、身体をきれいに浄化して巡りをよくしてくれるみたいです。

それから意外なものではタンポポ!!
葉っぱと根っこを食べます。
根っこの先まで丁寧に掘り起こして、
汚れたり枯れたりしている部分をきれいに取り除き、
ほうれん草などと同じように茹でてナムルにします。
味は少し苦味があって、この苦味が美味しい。

実はタンポポも薬効が高くて、
西洋では昔から利尿薬、肝機能改善薬として用いられていたそうです。
利尿効果、排毒効果が高いです。


他にも、オモニと歩いていると
わたしの目には雑草にしか見えないものをあれも食べられる、これも食べられる、と教えてくれます。
意外とどんな草も食べられるんだなあ!と思って
「これも食べられるんですか?」と聞くと
「それは食べられない」と言われる。
わたしには全く見分けがつきません。

先日田舎に行った時は、
コドゥルペギという草と、
もう一つどう見ても雑草にしか見えない草をたくさん採ってきて、ナムルの和え物を作ってもらいました。

コドゥルペギは、辛いキムチ風の和え物にしてくれます。
これも根っこに苦味があって、ご飯がとても進む味。
もう一つの草は、茹でて味噌風味の和え物に。
こちらは草自体はクセがなく柔らかくて、
いくらでももりもり食べられます。

味がいいのはもちろんのこと、
こうして近くの自然の中から頂いてきたものを美味しく食べることで、
この時期の身体に必要な働きをしてくれる、
それを思うととても豊かな気分になります。

わたしたちは自然の一部で、
自然にはたくさんの宝物が用意されているんだな、と実感できます。
その知恵がちゃんと日常の中に受け継がれている、
そこが韓国料理のすごいところだと思います。

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