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小春日に餅焼いてくれた

拝啓 出雲にっきさま

にっきちゃんこんにちは!

お誕生日おめでとうございます🎂🎊🎊
2022年2月22日、なんておめでたい日よ!

先日は生誕ライブにも出演させてもらって、innesのみなさんと自由律俳句を作れたのがとても楽しかったです。初めて自由律俳句を作るメンバーさんたちの発想に刺激をもらったり、感想を話し合ったり、句の世界が広がっていく面白さを久々に味わいました。

前回はお誕生日前最後の交換日記でしたね。
更新した際にツイートしていた"自分の言葉も俳句も結構好き"という言葉、20歳の文芸活動の答えみたいで心にグッときました。文章を書くことや言葉が好きなのと、自分が生み出したものに対して持つ"好き"は似ているけど、後者のほうがきっと言葉が強く光る気がします。最後にそんなふうに思えたにっきちゃんの21歳はすごく良いものになるでしょう、ぜったい!わたしも自分の言葉が好きって今日から思っちゃお…!

それでは、自由律俳句の感想です➰✍🏻


花になっても恥ずかしいかな

本物の花には恥ずかしいという感情はないけれど、花の持ついじらしさと美しさに、人間のもつ恥を投影した素敵な句ですね。
目にした瞬間からあまりにもきれいで、思わずため息しちゃいました。すばらしい…


あれは猫か焼き芋か猫だ
ウーバーイーツにシャボン玉ない
透明な猫になってしまいそうな

この3句のかたまり好きです。
部屋と想像のブロックですね🐈

散歩をしたり、外に出て人と話すことでポンと生まれるアイデアもあるけれど、やっぱり1番いろんな言葉や考えが生み出されるのは自分の部屋で。しかも、意外と同じ壁とか天井を見てる瞬間に降りてくることが多かったりするかもしれない。
そんなにっきちゃんのお部屋から生まれた、ちょっと不思議な句たち。空想だからか、部屋の空気の上に鉛筆で描いたようなのびやかさと、しゃぼん玉のように触ったら壊れそうな繊細さがあります。

猫と焼き芋、触った時のあたたかさと幸福度の上がり方は同じかもしれない。

マグカップふたつまじわる夜です

わたしもマグカップふたつまじわる夜の写真持ってます☕︎ 

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(ほぼ餅じゃん!)

お餅ってなんであんなにおいしいんでしょうか。年間を通して頻繁に食べるものではないから(わたしの場合は)、ちょっとした非日常によるわくわくもスパイスになっているんですかね。
この日はお餅がめちゃめちゃ伸びたときの興奮を伝えられる相手が一緒にいて嬉しかったな、にっきちゃん、お餅ごちそうさまでした🍥


では すずめの自由律俳句です🍊

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小春日に餅焼いてくれた

光っているからあれは水面

湯冷めして部屋の空気ひとつとなる

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朝4時のイルミネーション誰も知らず

自分だけがお土産を抱えている中央線

さて昨日は目覚めたら雪景色でとても驚いた。
あーそうか、岐阜ってすごく雪が降る町だったなって思い出して、そのままどこか現実味のない気持ちでずっと眺めていた。雪はだんだん薄くなっていき、滋賀に入ったあたりから田んぼの色は緑に戻った。そのもっと先の加古川の工業地帯はかっこいい。海が近くない町に生まれたから、クレーンや、とんでもなく大きい煙突、まっしろなのに存在感を放つ煙なんて何度見たって新鮮で、感動してつい写真を撮る。

どうせ写真を撮ったって、あとで見返すと普通な感じの工業地帯がスマホの中に小さくあるだけなのだ。あの時感じた清々しさや見惚れそうだった煙の感動なんて上手に蘇らない。だから、せめて新幹線で見た好きな風景を文字に残してみる。いつかこれを読み返した時、あの町の興奮がぼんやりとでも思い出せればいいのにな。

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断片的なケーキとあなたと

チョコペンの文字に照れたな

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ねえオアシスのごとくブックオフ

番長の持ち方して買い物帰り

ひとりの帰り道だ。
くらいくらい夜道である。こんな日に限って大荷物で、卵やら野菜なんかが入ったビニール袋はしっかり左手に、制服詰めた比較的やわらかくて邪魔なトートバッグは右手をフックにして右肩で担ぎ、番長みたいに持つ。
これが番長みたいな持ち方なのかわからないし、そもそも番長って何だろう、誰だろう。でもこれはきっと番長の持ち方なのだ。はー、家まであと5分もあるぞ。

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西日やって来るのが遅い

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生口島の砂浜にはたくさんみかんが落ちています


電柱に三毛の影が消えた

あの鉄塔の行方を知らない

スープ煮詰まって告げた旅立ち

小春日見ていたさくらの夢

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この2週間はにっきちゃんのお誕生日と生誕ライブがあり、尾崎放哉賞で敢闘賞をいただいたり、旅に出て自転車を漕いだりと盛りだくさんでした。そういえば雪もちょっと降ったな。
たまにある悲しくて傷つけられた日、言葉は良くないナイフです。人に対しても、ひとりごとでも嫌な言葉を使ったり使われたりすると、その瞬間に心がぐちゃってなります。
嫌な気持ちを書き殴った時、良いものを鑑賞した時よりも饒舌だったのが悔しかったから、これからは良いものに対しては簡単な言葉でもいいから感動や記憶をいっぱい書き残しておきたいなと思いました。そう、例えばこんなふうに…

本当ににっきちゃんのお誕生日めでたい!
21歳おめでとう!!
尾崎放哉賞の賞もらえて嬉しい!
旅はたくさん自転車に乗れて楽しかった!!パンおいしい!!!

と、こんな具合でもうすぐ春めくようです
それではまた来週です、21さいのにっきちゃん🐈

すずめ園より

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次の更新は3月2日 出雲にっきちゃんの番です🌷

『ひだりききクラブ』プロフィール

出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。毎週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している。

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