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ネタは日常のあらゆるところに転がっている。

今日久しぶりに百貨店に入った(百貨店の上階にある別の施設に用事があった)のですが……入り口に消毒スタッフとサーモグラフィカメラが設置されていました。
カメラに映った人が自動で感知され、モニタ上に体温が表示される仕様。
これまでにも入り口で検温をしている施設には入ったことがあったのですが、サーモグラフィカメラまで導入とは……。
人件費と機材費どちらが掛かるのだろうと、つい考えてしまった私です。

そんな光景を見ていたら、小説のネタになりそうなアイデアが降ってきたので書き留めておこうかなと思います。

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新しい生活様式のその後。

「新しい生活様式」が提唱されるようになり、私たちの世界は徐々に変化を遂げていった。
出社義務がなくなり、好きな場所で働けるようになった。
風邪を引いたら気軽に休めるようになり、社員に無理をさせない企業が増えた。
大量生産から受注生産へ変わり、製造側の長時間労働が減った。

労働面で見るといいことばかりかもしれないが、それ以外の面ではどうだろうか。

人が密集する場所は感染源になりうるとされ、駅やスーパー、学校、ビルなどあらゆる施設の入り口にサーモグラフィカメラが導入された。
自動で人の体温を感知し、37.3℃以上の人は一切の立ち入りを禁じられるようになった。
体調管理を怠ると、どこにも出かけられなくなったのだ。

一番被害を受けたのが、女性たちだ。
排卵期から月経前にかけて高温期を迎えるため、その期間に出かけられないことが多くなった。
自らの意思や体調の良し悪しに関係なく、その期間は体温が高くなる。
自分ではどうすることもできないし、サーモグラフィカメラはそんな変化までは読み取ってくれない。

さらに、出かけられないだけならまだしも、その時期は女性が受精するのに絶好のタイミングなのだ。
体温が高くどこにも出かけられず、満足に性交することもできない。
車の中や公園などでコソコソと性交しているカップルもいるが、そういった人たちは周りから後ろ指をさされるようになる。
結果的に、わが国の出生率はどんどん減少していった。

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こういうネタを妄想しながら帰宅した私でした。
ネタストックは貯まるけれど、ちゃんと話を完結させねばなと思っている今日このごろです。

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