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「この人から買うと100%当たる」宝くじ売り場のお姉さんとの不思議な出会いと再会。

まるで週刊ストーリーランド(懐かしい!)のようなタイトルになった。笑


前回、ナンバーズ4で高額当選したときの話を綴った。



あれからというもの、宝くじが趣味のひとつになっていた。


もちろん、一度当たったからと言ってあんな高額当選がバンバン出るなんて思っていない。


しかしだ。


200円を『ワクワク』と交換するって悪い話じゃない。


むしろ、人生の醍醐味である”ワクワク”を、パンを買う値段で買えるって素敵やん!と気付いた出来事だった。



当時働いていた百貨店のビルの1階にある宝くじ売場。

当選するまで気にも留めたことがなかったのだが、あれからピン!ときた時に行くようになった。


ナンバーズを買う時もあれば、ロト6などの選択方式のものも、その時の気分で買う。



その中で、一番興味がなかったのがスクラッチ。


理由は、”ワクワク”の継続時間が最も短いからだ。



ナンバーズなどは、その日の夜20時頃に抽選結果がわかる。


つまり、最短でも買ってから20時までは「ワクワク時間」が続くわけだ。



しかし、スクラッチはどうだろう。


削ったらもうそれで、ワクワク終了となる。



「じゃあ何日か待ってから削れば良いじゃないか」

と思われるかもしれない。


しかし、手に入れた時にもう既に、隠されている銀色部分の下には”結果”が決まっているのだ。


私にとっては、そんなの全然ロマンがない!(浪漫とは)

今削っても明日削っても、手元にあるこのスクラッチカードの結果は変わらないからだ。



私が宝くじ売場に通っている目的は、「ワクワク」を手に入れるため。




そんな考えを持っていた私が、ある日スクラッチを買うことにした。


それは、ちびまる子ちゃんのスクラッチを見つけたからだ。



私は小学生の頃からさくらももこさんの大ファンで、noteの記事にコジコジに対する熱い思いを綴ったこともある。



今まで買ってこなかったけれど、ちびまる子ちゃんは話が別だ。


ちびまる子ちゃんの絵柄というだけでワクワクしてきたので、1枚だけ買ってみたのだった。




削ってみると、200円が当たった。



「わぁ〜おめでとうございます!


1枚だけ買って当たるなんて、お姉さん持ってますね!!」


そう言いながらそのお姉さんは、ちびまる子ちゃんと引き換えに200円をくれた。



ついさっき支払った200円が、風のようなスピードで戻ってきたのだった。



0円でワクワクをもらった上に楽しませてもらって、なんだかありがとうございます!




それからというもの、ちびまる子ちゃんスクラッチの新作がある時には買うことにした。




何回か回数を重ねるごとに、私は奇妙なことに気付く。



絶対にスクラッチが当たるのだ。


あのお姉さんから買った時だけ。



私がスクラッチを買うのは、必ず1枚のみ。


ジャンボなどのように10枚の束で買う人も多いと思うが、私はちびまる子ちゃんにワクワクしたいので1枚だけ。



驚いたことに、このお姉さん以外のスタッフさんから買った時は見事に全く当たらないのである。




恐ろしいほど、このお姉さんの時だけ当たる。



最低でも200円、多くて数千円。




金額は大きくないが、何度も何度も、絶対!100%!の確率で当たり続けたのだった。




毎回もれなく当たっていたので、いつしか私もお姉さんも恐怖をおぼえるようになった。



最初の2〜3回くらいの頃は


「わー!!また当たりましたね!!


お姉さん本当に強運持ってますね!」


と笑顔で言ってくれていたお姉さん。



しかしあまりにも毎回当たりすぎるので、私が「スクラッチください」と言うと、笑顔のお姉さんの表情に緊張が走り始めたのを私は見逃さなかった。



このお姉さんははじめからいつも


「上から何番目にしましょうか〜?」

と選ばせてくれる方だったのだが、私が選んでいる間にものすごく真剣な顔をして待ってくれるようになった。



なんだか私が行く度に


「今回も当ててあげなくちゃ!!」


というような、新しい種類のプレッシャーを感じさせているのではないかと思っていた。


私も私で、これまた新しい種類の申し訳なさを抱えていたのだった。



そんな”新しい緊張感”も体験させてもらったが、心配無用だった。


ただの1度もハズすことなく、私はお姉さんから200円を受け取り続けたのだった。



そのうち仕事を辞めることになり、この宝くじ売場に通うのも最後になった日、お姉さんに挨拶をしに行った。


お姉さんは涙ぐみながら



「寂しくなるわぁ、スクラッチ買いに来てくれるん楽しみに仕事してたから。


笑顔がもうほんまに素敵やから、どこ行っても”福”を呼び込むスーパーお姉さんやわ!!


私もそうやけど、お姉さんに出会えた人、みんなラッキーやな!


元気でおってな、またいつかどこかで会えるん楽しみにしとるよ〜!」


と、身に余るほどのあたたかい言葉をたくさん私にくれたのだった。




あれから約8年経った昨年のこと。



あれはイギリスからの一時帰国中。


友人宅に行く道中にたまたまあった宝くじ売場に立ち寄り、私は腰が抜けるかと思うくらい驚いた。


なんとそこにいたのは、あのお姉さんだったのだ!!



「いらっしゃ….えぇぇぇぇぇぇーーーー( ゚д゚)!!!?」



お姉さんは、私と目が合った瞬間に気付いてくれた。


長年の月日が流れている上に、売り場も全く違う場所!


なのにお姉さんは私を覚えてくれていて、満面の笑顔で再会を喜んでくれたのだった。



お姉さんこそ、当時とまったく変わらないどころか更にハツラツとして太陽みたいな明るさで、とっても素敵なお歳の重ね方をされているなぁと感動した(おそらく、母とそんなに変わらない御歳)。



聞けばお姉さんなんと、たまたまこの日だけヘルプ要員でこの売り場に入っていて、普段は別の売り場にいるんだとか!


私も一時帰国中、たまたまこの日に会った友人宅の近所で、たまたま通りがかっただけ。



運命というものは案外、日常に溢れているのかも知れない。


そして、波動が引き合う者同士は自然に過ごしているだけで会えるようになっているのだとも思った。



私が今はイギリスにいるんだと話すと、お姉さんは目を細めながら、まるで親戚のお姉さんが姪っ子に久々に会ったような雰囲気で、とっても嬉しそうなお顔をしてくれたのだった。



お互いに名前も連絡先も知らないが、ずっとずっと元気でいてほしいと願う人がいること。


幸せな再会をくれて、本当にありがとうございました。




私は1枚、スクラッチをお姉さんから買った。


そしてこの日、私は初めてその場で削らなかった。



きっとお姉さんも同じように胸にしまってくれている、あの頃の思い出をそのままにしていたくて。




翌日、ひとりで削った。


お姉さん、やっぱり200円当たったよ(実話です)!



人が売り場で売っているのだから、やはり相性やケミストリーなんてものは絶対にある。


このお姉さんに出会って、自分の身で現実に体験したからこそこれは断言できる。


大衆向けの「運気のいい方角」とかじゃなく、自分の感覚でピン!とくる場所や人と出会うのが一番だと思う。

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Natsumi🇬🇧
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