若者のすべて
2024年8月26日(月)
カタカタとキーボードを叩きながら
パソコンと睨めっこして仕事をしていたけど、集中力がなくなって、ふと窓の外を見た。
外は、もう夕闇に包まれていた。時間は18時29分。
つい10日前くらいまでは、まだビルとビルの間から
オレンジ色の光が漏れていて、夏の浮き足立つ様な夜がやってくる気配を感じては、少しだけ心が躍っていた。
帰り道、まだ熱の籠ったコンクリートの上を歩きながら、今年もまた「真夏のピークが去った」と少しだけ涼しく吹く風が教えてくれた気がした。
携帯からは、ヨルシカがカバーした「若者のすべて」が流れる。
私が、フジファブリックの若者のすべてを初めて知ったのは、いつだろうか?
多分、高校の受験期だったと思う。
その頃、受験勉強のお供として、ラジオでSCHOOL OF LOCK!を聞いていた。
その途中で、流れてきたのが、「若者のすべて」だった。
私は、その時初めて、フジファブリックを知った。
それからというもの、夏になると必ず
この曲を聴いた。
大学生になって、夜遊びができるようになって、毎日の様に友だちとはしゃいでいた18歳の夏
自分のお金で旅行に行ける様になって、異国の国で街に沈んでいく夕暮れを見つめていた24歳の夏
仕事に恋愛に、八方塞がりになってしまって、悩みながらも、好きな人と一緒に公園で花火をした28歳の夏
いつも聴くんだ、この曲を。
この曲ってさ、
いつ聞いても、それは、爽やかで切ない夏の夕暮れで
どこか心が躍っているけど、いつ終わるかもわからないセンチメンタルな気持ちもあって、でもドキドキしてて
そんな気分になるなって、思ってさ
今日も仕事の帰り道、曲を聴いていたら、
あの青春ど真ん中の夏の夜を思い出してさ
あーあの時何をしても楽しくて
仲間と花火をして
みんな楽しそうな顔をしていて
君と一緒にやる線香花火は終わりを予感させていつでも切なくて
でも一生続くと思っていたなって。
あれから、みんなで花火をやることは無くなったけど、
それからも私はなんだかんだで
仕事で疲れた中、公園で花火をやってみたり
夜のドライブであんな話やこんな話で盛り上がったり
もちろんみんなとは、年に何度かは集まったり
この曲を聴いて、あの時の自分を重ねて、
夏を過ごすだけで、少しだけドキドキする
少しだけ期待をして、あの時の気持ちを味わう
毎年夏は少しづつ違うけど、
いつもドキドキする
いつかおばあちゃんになっても
いつか死ぬ時が来ても
まだまだあの気持ちを思い出しながら
ちょっとだけわくわくして、隣にいる仲間や君に
感謝をして、
青春を齧りながら
楽しく年をとっていくんだろうな〜
今年は、若者のすべては
そんなことを教えてくれた気がした
ヨルシカのカバーも、新しい物語が始まる気がして
ドキドキした。
私は夏が好きだなー。
忘れられない夏に今年も、来年も、ずっとずっとしていきたいな。