私が実感した「出戻り人材」の良さ
日経COMEMOさんの「#出戻り社員に期待すること」というテーマ募集を見て、このnoteを書いています。
私はハッカズークというスタートアップで、オウンドメディア「アルムナビ」の編集長をしています。
アルムナビのテーマは「アルムナイ(企業の退職者)」。「退職で終わらない、企業と個人の新しい関係を考える」をコンセプトに運営しているメディアです。
退職者の再雇用は「アルムナイ採用」「カムバック採用」などとも言われ、採用難が続く中で注目を集めています。アルムナビでも関連記事を多数作ってきました。
出戻り社員の最大の強みは、外の視点を持っていること。外の世界を見たからこそ、他社と比較した上で客観的に自社を見ることができます……みたいな一般的な話を普段は書いているので、ここでは私が実感している出戻り人材の良さについて書いてみようと思います。
出戻り社員が言う「良い会社だよ」の信頼性は高い
前職は再入社制度がなかったにもかかわらず、結構な数の出戻り社員がいました。「なんで戻ってきたんですか?」と聞いたときに、多くの人が「うちはなんだかんだ良い会社だよ」と言っていたのを覚えています。
出戻り社員は自社の良いところも悪いところも理解した上で、それでも再び働こうと決めた人。新卒入社から数年が経ち、慣れたからこそ生じる不満にばかり目がいってしまい、まるでイヤイヤ期のようだった当時の私でも、そんな人が言う「良い会社」は本心に聞こえました。
過去に取材をした中には、就活生のこんな声も。客観的に比較ができるからこそ、出戻り社員の意見は採用候補者の動機付けにも効果がありそうです。
特に新卒で入った人の場合、自社への相対評価はできないじゃないですか。「いろいろな業務に携われる」と思っていたとしても、他社と比べてどうかはわからない。でも、退職して次の会社に入れば、相対的に一社目がどうだったのかがわかりますよね。そう考えると、その会社の環境や魅力への説得力は増すように思います。(引用:https://alumnavi.com/pol-hkz/)
外部の良いやり方を持ち込んでくれる
副業・兼業にも当てはまることですが、出戻り社員は社外で得た知見を自社に持ち帰ってくれます。
新しい仕事のあれこれを知ることができるのはもちろん、自社特有のおかしな慣習を指摘してくれる存在です。(中途社員も本来同じ役割が担えるはずですが、入社していきなりこういう指摘はしずらいものだと思います)
私は退職してから3年間はフリーランスとして、現在は副業として、ずっと前職の編集部と仕事をしています。出戻り社員でこそないですが、出戻り外部人材として、コロナ以前は前職のオフィスに週1で通っていました。
そんな出戻り外部人材として痛感したのは、フリーランスとして複数の企業の編集部と仕事をしたからこそ、前職の良い点、直した方がいい点がめちゃくちゃよく見えるということ。
実際に前職の編集部にフィードバックをしたこともあります。前職の考え方や社風、内部事情がわかるので、あくまで実現可能な範囲内で提案ができるのも、元社員ならではの強みだなと手前味噌ながら思います。
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