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台湾で母&叔母をアテンド

昨日までの男性専用ドミトリーは窓がなく、寝ている人への気遣いなのか朝起きた人は誰も電気をつけない。ゆえに朝になっても真っ暗なので、驚くほど起きるのが難しい。人間の目覚めには光が必要であることが体でわかる。

一方、昨夜移動してきた母たちが滞在するホテルの部屋には大きな窓がある。部屋が自然と明るくなるだけで目覚めの爽やかさは全然違うだろうな〜と思って眠りにつき、いざ朝を迎えたらドロドロに眠かった。光は眠気に負けた。

母にホテル代を出してもらったけど、なけなしの遠慮心から朝ごはんは付けなかったので、一人で鹹豆漿をテイクアウト。お店によってお酢の加減や具の量など違いはあれど、おいしさにそれほど差はない気がする。今後鹹豆漿のためにお店に並ぶのはやめよう。

叔母の一人が手相占いに行きたいというので、龍山寺へ行く。お寺の屋根の龍を見て「髭がしゃきっとしてる。日本とは違うね」と叔母。着眼点がとても良い。

しゃきーん

お寺には半月の形の木片があり、それを二つ持ってお願い事をし、落とした時に裏と表が出れば神様が願い事を受け入れてくれたとされている。わたしと叔母たちといとこは一発で神様OKが出たが、母は2回も神様NGをくらっていた。一体何を祈ったのやら。

植木の根本を見て「じゃがいも?」と母。そんなわけあるかいと一蹴しがたい、本当にじゃがいもみたいなものが転がっていた。

石でした

龍山寺には恋愛の神様がいるので、単身者のわたしはお祈りをする。20代半ばに友だちと来たとき、真剣かつ具体的なスペックをあげて希望を祈ったところ帰国後間もなく本当に恋人ができたけれども、その人には肝心のモラルがなかった。たしかにモラルは祈り忘れた。今回はちゃんとモラルがある人でお願いしますとお伝えした。さて結果はいかに。

撮られた

叔母の一人は離婚して現在単身者だけれども、「もう恋愛はいい」と恋愛の神様はスキップしていた。これぞ大人という感じがする。

石柱の細工がすごい

叔母2人は手相占いを受け、わたしと母といとこは受けなかった。わたしと母といとこは長女。長女は占いに関心を抱かない傾向があるのだろうか。そういえばわたしが知ってる占い好きな人は2人とも妹。

胡椒餅

母は近くの水晶屋にあった、芽吹いたさつまいもに一番興味を示し、日本語が話せるお店のおばちゃんに熱心に育て方を聞いていた。水晶でも占いでもなく、さつまいも。実益のあるものが好きなのかもしれない。

龍山寺駅にはウサギがたくさんいた。理由はわからない。

その足で中正記念堂へ行き、自由広場からの景観を眺める。龍のひげがしゃきっとしていることに気づいた叔母は、ここでも屋根に着目していた。たしかに先頭の何かに乗った人、ちょこんとしていてかわいい。

九份ツアーに向かう母たちを見送り、わたしはホテルに戻ってお仕事。九份は過去3回行っているので、わたしはもういい。

おやつの黒胡麻大福

夜はわたしの2019年うまいものオブザイヤー受賞のガチョウ肉のお店。母たちの戻り時間に合わせ、先にお店に行き並ぶ。なんせホテル代を出してもらっているので、このくらいは当然。何よりわたしは腹が減っていて、どうしてもガチョウ肉が食べたい。ただの食いしん坊の勇み足という説もある。

ガチョウ肉はやはり大変美味であった。肉の味が濃く弾力があって、しっとりジューシー。あとから燻製の香りがくる。そして添えてある針生姜がいい仕事をしている。薬味大好き。

食後はマッサージ。全身マッサージと足ツボマッサージを同時にしてくれて、清水玲子の「輝夜姫」で中国の姫が従者5人くらいに体を洗われているシーンを思い出す。

わたしは姫ではないので、2人から体のメンテナンスをされると感覚が分散してしまう。体に集中すると足の感覚が薄くなり、足に集中すると体の感覚が薄まる。芯を食った「気が散る」を体験した気持ち。

マッサージ、20代の頃は「若輩者がすいません」みたいな気持ちが少しあったけど、38歳になって堂々と受けられるようになった。

部屋に戻り、コンビニで調達した各種ビールを飲む。なんとなく2対3に分かれて話し始め、母たちが現実の生々しい話をしている気配を背中で感じながら、わたしと龍のひげに着目した叔母は「手のひらの真ん中が窪んでて、周りが丘みたいに盛り上がっている手相がいいんだって」「おばちゃんそうじゃん!」「そうなの☺️」「わぁ☺️」みたいなラブリートークに花を咲かせていた。

叔母は25年くらい前に事故で2本の指を半分くらい失っているのだが、時間をへて指の先はふにふに触感になり、「ツボ押すのにちょうどいいんだよ」とのこと。わたしたち2人、お話の内容が平和でかわいい。LOVE

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