心理的安全性のために考えたい、たった1つのこと
今日は、「心理的安全性」について、考えていきたいと思います。
会社でも、組織でも、チームでも、コミュニティでも、親子関係でも、あらゆる場面で大切になってきていると感じるのが、「心理的安全性」。
心理的安全性は、何もアクションしなくても、高められるものではありません。意図的に高めていく必要のあるものと理解しています。
そして、立場や役割に関わらず、だれもが心理的安全性を高めることができると思っています。
じゃあ、どうやって心理的安全性を高めていくのか?
心理的安全性のために考えたい、たった1つのことがあります。
それが、「ごきげん」です。
「心理的安全性」が高い状態とは?
そもそも、「心理的安全性」が高い状態とは、どのような状態でしょうか?
・自分が自分らしく居られる
・言いたいことを言い合える
・弱みをシェアし合える
・分からないことを、「分からない」と言える
・失敗したことを、「失敗した」と言える
・失敗を許容し合える
こんなことが思い浮かびました。
この状態を思い浮かべてみると、心としては安心を感じられていて、ひとりひとりの「ごきげん」が大切にされている状態だと思います。これは24時間365日「ごきげん」でいるという意味ではなく、「ごきげん」が大切にされる場がある、という感じです。
これに対して、逆に心理的安全性が低い状態では、
・こんなこと言ったら、なんて言われるのか分からない。
・怖くて、何も言えない。
・こんなこと言うくらいなら、黙っておこう。
・失敗するくらいなら、何もやらないでおこう。
・分かってないことを気づかれたくないから、分かったふりをしておこう。
なんだか、心は安心を感じられておらず、「ごきげん」を大切にされていない状態かなと思います。
どっちがパフォーマンスが高くなるかというと、「ごきげん」でいられた方が、パフォーマンスが高いですよね。
この考えを、企業文化に取り入れている事例が、アカツキさんです。
「感情を表現してもいいよ」という場と空気感、安心・安全が必要です。我々は“分かち合い”という表現を用いていますが、たとえば全社集会で僕が語った後は、数人ずつの社員で輪を作り、その場で感じたことを話してもらっています。「つまんなかった」「元ちゃんの話が分からなくて不安」でも構いません。思っていることをすべて出して、(それに対して)拍手して承認するんです。
お互いの感情をわかちあって、拍手で承認する。
私も、コミュニティ、チームで同じことをするのですが、まさに心理的安全性に直結するアクションだなと思います。
まずは、自分の「ごきげん」に目を向けること
「ごきげん」な人の周りには、なんとなくあったかい空気が生まれて、自然と笑顔が増えてきたりしますよね。
逆に、不機嫌な人の周りには、不機嫌が伝染します。
まずは、自分の「ごきげん」に目を向けること。
自分の「ごきげん」に敏感になること。
24時間365日は難しいけど、「ごきげん」でいられる時間を極力増やす努力をする。
そうすることで、周りが言いたいことを言える空気ができたり、チャレンジしようという気持ちが生まれたり、結果的にチームのパフォーマンスが上がっていきます。
私の場合は、ファシリテーターの役割を持つほうが、「ごきげん」を作りやすいので、選べるのであればファシリテーターを意識的にやるようにしています。
相手の「ごきげん」に目を向けること
会社というと、やはり結果を求められます。
これまでの会社のあり方は、社員ひとりひとりの個性と感情とかには目を向けず、とにかく結果ありき。
でもこれだと、同質性の高い組織になって、これだけモノがあふれた時代には、競争力が生まれない。これからは、社員ひとりひとりの個性が混ざり合って、新しい価値を生んでいくことが大切だよね、という風潮に変わってきていると認識しています。
これまで目を向けられてこなかった感情、つまり、ひとりひとりが「ごきげん」かどうかに目を向けることが大事だと思います。
・いま、相手は「ごきげん」なのか?
・どういうときに、相手は「ごきげん」になるのか?
・どういうことが、相手の「ごきげん」の要素なのか?
たとえば、1 on 1のミーティングでも、
「仕事の進捗はどう?」と、何をしているのかを聞くのではなく、
「最近、仕事は楽しい?」とか、「今日調子はどうですか?」とか、「最近なにが楽しい?」とか、「ごきげん」について問いかけるのが良いと思っています。
何をしたか(Do)ではなく、どう感じているか(Feel)に目を向ける。
相手としては、自分の「ごきげん」に目を向けてもらえると、自分を承認されていると感じるものです。
社内のコミュニティで、このようなことをやり始めて数か月経ったときに、自発的に「こんなことやりたい」というアイデアが出てくるようになったり、心を開いていただけるようになりました。
相手の「ごきげん」ポイントが分かれば、なにか仕事や役割を割り振るときにも、その点も考慮できますよね。たとえば、何か企画を立てることに「ごきげん」ポイントがある人には、企画を立てる役割を割り振るとか。
ということで、このnoteでは心理的安全性のために考えたい、たった1つのこととして、「ごきげん」について書いてみました。
立場や役割に関わらず、だれもが心理的安全性を高めることができるので、そのために自分と相手の「ごきげん」に目を向けていきたいなと思います。