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仏ミシュラン掲載店でウェイターとして働く日々


私の職歴

学生時代のアルバイトは、塾講師、レンタルビデオ屋さん、お弁当屋さん、喫茶店の店員。喫茶店の仕事が一番好きでした。
卒業後は、自動車関係のホワイト企業に就職し、1年半デスクワークを経験するも色々あり退職。(詳しくはこちら。)その後、学生時代好きだった接客と趣味の眼鏡収集を掛け合わせ、眼鏡屋に転身しました。勤続年数は、一般社員と管理職を合わせて約3年間という短くも長くもない期間ですが、自分の中では5年分くらいのエネルギーを消費したつもりです。

なぜ今の職場で働くことになったのか

一言でいえば、スカウトされたからです。↓

今の仕事に決まるまでは、日本食レストランや小売業の販売員、ホテルの受付、清掃などのパートタイムポジションに応募していました。
眼鏡屋としてのキャリアを継続する道もありましたが、ヨーロッパ以外の国での経験は考慮してもらえないため、こちらでゼロから3年間学校に通う必要があることを知り断念しました。やりがいを感じる仕事でありますが、3年間学校に通うほど続けたいキャリアでは無かったです。。

契約条件

シフト

週35時間のフルタイム正社員雇用です。

【火・木・金】12:30~15:00 / 19:00~23:30
【水】19:00~23:30
【土】10:30~15:30 / 19:00~23:30
【日・月】休日

ラストオーダーの時間はありますが、営業時間は「お客さんが帰るまで」なので、残業は当たり前にあります。その代わり、稀ですが早く終われた日には定時より前に帰ることもできます。

賃金

基本給は月1777.57€で、諸税が引かれると手取りは約1370€ほどになります。
税負担は軽くはないですが、日本で納税していた時よりも生活に還元されている実感があるので特に不満はないです。
残業代は、週39時間までなら基本時給に10%、40時間から43時間までは20%、それ以上は50%が上乗せされていくようになっています。
そしてここにプラスで、お客さんからのチップが分配支給されます。

夫婦そろって安月給ですが、生活費が日本よりも安く済むので貧困感はありません。
消費社会の日本にいた時の方が、常に「お金がない」という気持ちに苛|《サイナ》まれていた気がします。
また、勤続年数ではなく能力に応じて都度昇給していく方式も私には合っていると感じています。

休暇

1か月働くごとに2.5日の有給休暇が貯まっていくシステムです。
1年間で約5週間の有給休暇が取得可能ということになります。
日本人からすると、シンプルにすごいですよね。何の文句もありません。

仕事内容

閉開店業務

ホールやトイレの清掃、ごみ捨て、ドリンクの補充を行い、テーブルの配置確認、カトラリーを準備し、お店を開けられる状態にセットします。閉店はその逆をします。

予約管理

アプリを使って予約状況の把握と確認メールの送信を行います。当日予約と団体予約は電話対応になるので、人数やアレルギーなどを確認してこちらで予約の確保を行います。

サービス全般

来店したお客さんを席へ案内し、注文を取ります。カクテルを作ったり、ボトルワインを開けたり、ドリンク全般の管理をします。
お客さんの食べるペースを見て、キッチンに調理のタイミングをアナウンス、食事ができたらテーブルへ運びます。前菜→メイン→デザートで必要なカトラリーが変わるので、その管理も行います。
また、フランス人はコミュニケーションが好きなので、呼ばれてなくてもテーブルへご機嫌伺いに行くことが大切です。「どう~?おいしい?」とか、「足りてないものはない?」「食事は順調?」とか。
あとは、お会計です。フランスではチップは絶対ではありませんが、観光客も多く、サービスの質次第ではたくさんチップをもらえることもあります。貴重な非課税の収入源なので、これをモチベーションに頑張ってサービスしています。

現状での評価

メリット

お客さんはお金に余裕のあるフランス人と観光客がメインなので、使用言語の割合は、フランス語>英語>日本語といった具合。英語はまだまだ拙いですが、国際的な雰囲気は楽しいです。
肉体労働なので力仕事は大変ですが、仕事と運動が一緒にできて一石二鳥です。
常にやることがあるので、暇疲れせずに済みます。
昼と夜のまかない付きで食費が浮く上に、栄養バランスもとれて腸は大喜びです。
食べ物の名前やお酒の種類など、フランス独特の文化が学べる点も、好奇心旺盛で勉強が好きな私には良いところだと思います。

デメリット

飲食でフルタイムとして働く最大のデメリットは、拘束時間が長いことだと思います。昼と夜のサービスの間は一度帰宅して休憩できるのですが、時間的にできることは限られますし、夜のシフトが控えていると精神的にも100%は落ち着けないですよね。
そして私にとっての最大の懸念点は、同僚との仕事に対する温度差です。料理人志望でもソムリエ志望でもない、ただ仕事したいだけの私にとって、レストランでの仕事にオーナーたちと同じ情熱を注ぐのは不可能なこと。けれど少数精鋭のチームなので、一人にかかる責任や期待が大きく、プレッシャーに感じてしまうことがしばしばあります。
でもこれは、入社間もない自分の仕事に自信がない私が、勝手に自らを追い込んで不安にさせているだけかもしれません。だから、まずは早く1人前の仕事ができるように毎日コツコツ頑張りたいと思います!

まとめ

長くなりましたが、これで私のお仕事紹介と現状報告は漏れなくできたと思います。
決して向いている仕事とは言えませんが、フランス生活1年目の私にとっては全てが貴重な経験で、今は働けることに感謝する気持ちが一番大きいです。円安も止まらないし、完全に出稼ぎ感覚ですw

これからは、もう少し時間のマネジメントを上手くして、自分の「好き」に充てる時間を増やしていきたいと思っています。
応援よろしくお願いしますw

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