山の天気と、私の天気
昔から、「山の天気と女心は変わりやすい」と言われるけれど、確かに私の機嫌(ムード)は、コロコロ変わる。でも、海のすぐ近くに引越してきて思うに、海の天気もめっちゃ変わりやすいよ。
**
私には、特にこれといった理由がないけれど、気分が上がらない時がある。今日は、朝起きた時からそうだった。
いや、もしかしたら眠っていた夜中からそうだったのかもしれない。なぜかといえば、夜中に横に寝ていた4歳の娘にツンツンと起こされて、「ママ、歯軋りしてるよ」と言われて起きたことを思い出した。「ごめん。。。」と言いながら、また寝た。
自分のいびきを眠りながら聞いた事は誰しもあると思うけれど(ある?)、歯軋りを聞いた事は、未だかつてない。私は、3歳の頃から歯軋りをしていたという、歯軋り歴およそ35年だ。歯軋りしていたよ、と言われる度、「嫌な音を聞かせて、すまんかったノゥ。。。」という思いと、早く歯医者に行って、歯軋りマウスピースを作った方がいいなという考えが浮かぶ。
歯軋りをしているのは多分、何か不安とか不満があるに違いない。何か鬱積された、気持ちがあるのだろう。
*
何かにつけて、イライラする。夫の嫌なところばかりが見えてくる。今日はまったく、そんな日だった。くしくも、本日は彼の誕生日だったので、気の短い態度ですまなかったと思うのだけど、でもどう考えても、私は悪くないと思えてくるから、こんな気分のときは不思議だ。
丸一日、「何が不満なの?」「何をどうしたいの?」と自分に問うてみるけど、まったくわからない。「何を食べたらハッピーになる?」「今、何をしたら、ハッピーになる?」と問うても、わからない。わからない事だらけで、まるで迷子の子猫ちゃんのようだ。
私の中の私は、ずっと、むくれたまま、口を開かない。だから、仕方ないのでそのままにしておいた。今は、こういう気分になりたいときなのだろう。今は、夫の存在が許せないときなのだろう。
誕生日に、妻にこういう態度を取られて申し訳ないけれど、こういうときって、本人がいちばん辛い。私だって、こんな気分でいたくないけど、何をしたって、ハッピーになれない。
*
引越しがあって、学校も同時に閉まって、子供達と24時間ずっと一緒にいる。これが、たぶん大きなストレスなのだと思う。約一ヶ月、ずっと一緒にいるのだ。これは、きつい。引越しという大きな環境の変化があったから、ちょっとだけごまかされているだけで、本当は大きなダメージを食らっているはずだ。
でも、だからと言って、何もできない。実家が近いわけでもないし、ここらへんで預けられるところなんてない。そして、あったとしても私という人間は、おそらくそれをしないのであろう。
4月1日から、私の新しい仕事が始まる。それの詳細も、まだあまり決まっていなくて、それを不安に思っているところもあると思う。色々とまあ、変化の春だから、私の心も忙しい。それと同時に、「不安だな」「疲れた」と言えない、私の癖で、なんともこういう気持ちが腐敗して、きっと不機嫌という合図で出ているのだろう。
子供とずっと一緒にいるストレスは、慣れている。どうにもならない夫の短所も慣れている。そして、私はこの原因のモヤモヤっとする疲れと不機嫌もよくわかっている。どうしたって、上がらない。
さて、それをどうするか?
海とか山の天気と同じように、「そういうもんなんだな」と、付き合っていくしかない。そういう、不甲斐ない結論だ。晴でも雨でも、帽子とカッパを持って。