＜詩＞私は、前から、ここに、いるよ

私は、いるよ
ここに、いるよ
前からいるよ

あの、見渡す限りの砂漠を見たときも
あの、芝生がきれいなキャンパスを駆けたときも
あの、嫌な思い出になった出来事が起きたときも
ずっといたよ

私はずっと、あなたのために
私はずっと、私のために
ここにいる

知らなかったのは、私だけ
知らなかったのは、この世界だけ
知らなかったのは、この私だけ

夜、夢を見ているときだって
昼間、忙しく動き回ってるときだって
ずっといたのに、ねえ

シカトしていたつもりはないが
やっぱりしていた
いじめるつもりも
いじめられてるつもりもなかったんだけど
やっぱりしていた

まあいい

私はずっとここにいるから
もう、安心していいんだ
良かった
もう、探し回らなくていいんだ