魔女の国 第19話~27話まとめ
魔女の国 第19話 防御も応戦も
魔法は防御だけではなく、攻撃系の呪文もある。時には敵と戦う事も。
ゼロが庭の木に向かって杖を振ると、杖の先からカミナリのような光が放
たれ、木の一部分が真っ黒な木炭のようになった。
「これは基本中の基本だ。使う時は、水には気を付けろ。感電する。」敵に
遭遇しても絶対大丈夫ね!ゼロのマジックショーにくぎ付けになった。
魔女の国 第20話 魔法陣
今日はソフィアと二人で魔法陣の修行の日。
魔法陣は洗礼の時や、敵の魔法を回避する結界の役割もある。
庭に杖で魔法陣を書いて杖を振ると、魔法陣の円の上に光の塔が出来た。
「上出来だ。これなら大丈夫だ。」「やった!初めて一回でできた。」
ようやく私でも杖があれば魔法が使えるようになって来た。成長したかも。
魔法の国 第21話 魔女の食事情
今日はソフィアと調理実習の日。基本的には普段の人間と変わらない食事だ
けど、特別な祭事の時に、薬草、カエルやトカゲのスープを食べる事も。
「どうだい。おいしそうにできただろう。」ソフィアはそういうけど、これ
ぞ魔女のスープ。見た目はとり肉のようだけど、普通の人間には刺激が強い
かもしれない。私は意を決して食べた・・・食べられなくはない。
魔女の国 第22話 卒業と新たな試練
「免許皆伝とは言えないけど、ひと通りの修行は出来た。よくやったね。こ
れからは扉を探す旅だ。がんばりなさい。」
「ソフィア、今までありがとう。ソフィアと出会えて、本当に良かった!」
扉が見つかれば、私は元の世界に返ってしまう。だからこれが最後のハグ。
「ここからはゼロが付いてる。早くお行き。」背中を押されて再出発する。
魔女の国 第23話 魔法使いと魔法の国
旅の荷物は杖とリュックのみ。ゼロがボディガードと道案内をしてくれる。
国の最北端まではかなりの長距離だけど、彼がいれば安心ね。
「何をしている。早く行くぞ。」「は~い。」
村の外は厄介な魔物が良く出現するらしいから気を付けないと。延々と続く
木々とあぜ道は、不思議なキノコが道端に沢山生えていた。
魔女の国 第24話 疲れた時は
魔女の国の空は常に、グレー掛かってどんよりしていた。
どうしよう、歩き続けるって大変。彼は不死身だからいいけど私は・・・。
「ゼロの体力についていけない。こんなに歩くなんて。」と小声でつぶやい
た瞬間、私の体がふわっと浮く。「え?私、宙に浮いてる?」
ゼロが魔法で私を押してくれて、エスカレーターみたいに軽く進んだ。
魔女の国 第25話 魔法の訓練
すっかり日が暮れて、森の中で野宿をする。ゼロが木の枝を素手で折って、
たき火の準備。「火をつけて見ろ。」「魔法でってこと?」えいっっ!
私にはゼロの魔法ほど威力はないけれど、なんとか火をつける事は出来た。
続いてゼロは、空に向かって魔法のビームを放つ。鳥に命中して、鳥が空か
ら降ってきた。彼はどこでも生きていけそう。そう改めて思った。
魔女の国 第26話 道は開ける
数日後、エメラルドに光る湖に到着。かなり広い湖で、周囲に道はない。
「どうするの?ボートもないし・・・。」「問題ない。任せろ。」
そういうと片手に意識を集中。ため込んだパワーを湖の端に向かって放つ。
強力な衝撃波で湖の円周に沿ってぐるりと草や土がそぎ取られ、歩ける道が
できた。「迂回ルートね。」「さ、行くぞ。」一瞬で道路工事が完了した。
魔女の国 第27話 宿命のライバル出現
歩きやすく開けた土地になって来たところで、「マリー、結界を作れ!」
急にゼロが私の前にマントを広げ、前を塞いだ。慌てて杖で魔法陣を書き、
私は自ら結界の中に入った。「久しぶりだなゼロ。」誰かの声がする。
「前回会ったのは100年前くらいか?」「ゼイン、まだ生きていたか。」
ゼロがマントを下げると、一人の男が立っていた。