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さあその手を伸ばし
重い枷を外して世界を見てごらん

頭上に広がるエゴイズムと
それを美徳と誤魔化すありふれた雑音

タバコの煙をくゆらすだけの欺瞞の孤児達
刺し違えるだけの勇気も持てない敗北者
モラルという言葉で有耶無耶にする無力な審判
秩序という名の無慈悲な拷問者
教育者というか弱き子羊達の先導者

モラトリアムに満ちた幻滅すべき未来の車輪
灰色の壁に掛かる美しき先駆者の武勇伝
人間という種の絶滅を誘う天使の息吹
優しくそっと優しく包み込むユダの愛情
一人一人が首に施錠されたRealな現実

カインが決して臆病ではなかった様に
ノアが多くの人類を見殺しにした様に

リリスが智慧の実を食したのが罪ならば
罪は精一杯の愛情ゆえかも知れない

有罪は永遠にその罪で存在する事が出来るんだ
罰は永遠にその愛を刻み込む事が出来るんだ

さあその手を伸ばし

重い枷を外したら世界を見てごらんよ
破滅的な程に美しいユダの痛みが

この世の全てをその広大な群青の空の彼方まで包んでいるだろう

何を立ち止まっているんだ

早くこの素晴らしい世界をごらんよ



Words written in 1994.
from "黒歴史ポエム"


過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。