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遺書No.568 悪魔組曲。~食肉~

※この記事は2004年7月6日から2009年7月5までの5年間毎日記録していた「遺書」の1ページを抜粋して転載したもの

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2006.1.23
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たまにはね、
どうにも胸のすかない、
どうにもすっきりしない、
何やら暗いモヤモヤだけが胸に残るような、
そんな文字列にしてみようと思う。
これを君たちが読む頃がどんな時代になってるか知らないけれど…


こんばんわ、みーくんです。


ただのイヤガラセに感じるかも知れないけど、
どうぞごゆるりと読んで頂けたらと思う。

ネタでもジョークでもない、
全く意味もオチもないショートショート。
『悪魔組曲』シリーズ。

「食肉」


今日の朝ごはんは、
昨日の夜の残りだった。

そう、昨日食べたハンバーグ。
あれはおいしかったなあ、うん。
だってさ、∵⌘¢£産の天然人肉だよ?

自然味があってさ、
もう最高だよ、
美味しいったらありゃしない。

それに比べて、
都会の奴等の肉ときたらもう、
排気ガスやら何やらで汚くて、
食えたもんじゃないよ、全く。

で、昼ごはんは白色人種の脚の唐揚げ。
うん、これもなかなかいける。

でも黄色人種の肉には適わないね。
他はやっぱり筋肉がありすぎて美味しくない。

都会産より地方産、
黒色より白色、
て感じだね。

やっぱり都会産特有の妙な味、
そう、あのガスで汚れた人間は腐ったような味がする。

だけどその点、
§#*⁂系は自然な旨味があって美味しいね。
太陽の光と水、
血と大地の香りによるブレンドは絶妙だよ。

まあ、晩ごはんがすごかったから、よしとしようか。
ステーキだよ!


高級∮⇔‡∈∂産人肉のステーキ。


すごかったよ、あれは。
おいしい、おいしい、おいしい。
ほんと、人間にもこんなおいしいのがいたんだ!と、
思わず感心しちゃった。

それに比べて、都会の人間の味と言ったら……あ、
これはさっきも言ったっけか。

そして、今日の朝ごはんは……ああ、想像するのも、もう疲れた。


そう、僕は牛。


いつ人間に食べられるのか、
いつその為に殺されるのかも分からない、
ただの牛。

気晴らしに、
想像で僕らと人間の立場を逆転させてみたんだ。


でもやっぱり、
あんな薄汚れたやつらの肉なんて、
食べたくないな。

まあそもそも、
肉なんて食べちゃだめ!
そう言われるだろうけどね、
お母さんに。

ああ、それと今朝はね、
お母さんが連れていかれた

多分、
肉牛として売りに出されるんだろうな。

そうだ、
これから絞め殺されて、
体を切り刻まれて、
幾つものパーツに分解されて、
ただの蛋白質の集合体に成り果てて、
加工されて、
そして食べられる。

僕らは肉。

僕らは食べられる為だけに生まれてきた、
肉の塊。

肉の塊は、人間も同じなのにね。
奴等は食べる為だけに生まれてきた、
肉の塊。

お母さん、お母さん。
僕を産んでくれてありがとう。


お母さん、お母さん。
お母さんは、人間に食べさせる為に僕を産んだんじゃないんだって、
僕はちゃんとわかってるから。


お母さん、お母さん。
いってらっしゃい、さようなら。
そしていつか、僕も食べられる。


肉の塊に、食べられる。


一度でいいから、僕も食べてみたいなあ。
肉の塊を・・・。


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2022.1.9
毎日遺書を書き始めた当時568日目の投稿内容。
まぁ、当時のコメント欄に追加してた事だけど、笑い飛ばせる事は技術だよね。
だが人間だけに許された技術でもある。
人間は暗闇に怯える。
だが、光を産み出す知恵も持っている。
見えている未来が暗闇ならば、
今から明るくする為の方法と技術を会得し、
それを実践する力が人間にはある。


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ナツキのパパ@令和の父親アップデート作戦中!
過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。