遺書No.5 予告なき神(紙)の悪戯。
----------------------------------------
2004.7.10
----------------------------------------
ある日の昼下がり。
仕事で移動する為に電車を利用中。
突然覚えのない激痛が私を攻め立ててくる・・・。
――やばい、下痢だ!
そう、鈍く、モヤモヤとした嫌な痛み。
そして直後に訪れる下腹部への終末的な痛みの波ッ!!
マズイ!これはシャレにならんぞ!?
どうする私!
途中で降りるか!?
否っ!
今時ホームにトイレのある駅など限られている!!
しかも、目的の駅まであと3駅だ‼
ここで降りては時間的にも厳しい!
次の仕事を考えれば、我慢するべきか否か!?
ダメだ!
変な汗がでてくる!
降りろ!降りるんだ!
優先順位を考えるんだ私!
分別ある大人としてまさか大先生を漏らす訳にもいくまい!
仕事の遅刻よりも重要な案件だ!!!!
しかし!
く、くるしい・・・。
果たして使い馴れない駅のトイレの場所も定かではない!
これは恥を忍んで駅員か誰かに尋ねるしかない!
「別に大便を漏らしそうとか、苦しい状況ではないですよ?」
そんな不必要な見栄を張った中途半端な演技を混ぜつつ、
駅員にトイレの場所を確認し、
不気味なほどに不自然な姿勢で足早に移動するんだ!!
あった!!
もう少しだ。ダメだ、いや大丈夫、ダメだ!!
いいから、ゆっくり急ぐんだッ!!
穏やかに、腸に刺激を与えずに、かつ速やかに駆け込め!!
嗚呼・・・トイレだ・・・救われる・・・ん?
なん・・だと・・っ!!?
紙が別売り!?
ぐぁ!!
トイレを発見した悦びで緊張の糸が切れてしまった><
もはや紙を買う余裕などない!
どうする!
どうする俺!?
ダメだ!
思考がまとまらない!!!
てゆかそんな余裕はもうない!!
・・・まず、出すんだ!
駆け込み、要を足す・・・。
思わず安堵のタメイキがでる。。
しかし、まだ事態は解決していない。
紙はどうする・・?
むしろこれはこれで大ピンチだ!
―――その時。
「あっ!」
僥倖、というしかない。
水洗タンクの上に、
別の先客が利用したポケットティッシュがあるではないか...ッ!!!
・・・これが、幸せというヤツか・・・。