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筑波山RPG -1-
去年の秋からライフワークとなっている雑談。その雑談のなかで山歩きの話になると、一人ひと山は「●●山はよかったよ!」とおすすめ山が出てくる。登山経験者からあがる山には俄然興味が湧いてくる。
※少しずつ参加者が増えていてうれしい雑談募集はこちらです↓
今回はある方との雑談で出てきた茨城県の筑波山へ。4月1週目の土曜日。
2月の高尾山から1か月以上ぶりの山歩きにワクワクしながら都内出発。
早朝から曇り空…でも天気予報は晴れだったので、予報に望みをかけて高速道路をひた走る。
移動して1時間ほどで雨がポツポツと落ち始めた…が、気づかぬふりをして筑波山の駐車場に到着した時点ではもう気づかないわけにはいかないほどの大雨になっていた。
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「楽しみにしてたのに!」という意味のない怒りを空にむき出しにしながら、山頂で食べるために買ったおにぎりを一つ食べ始めた。呑気なものだ。
しばらくすると駐車場に車が増えてきた。そして、駐車と同時に雨対策ばっちりの人たちが降りてきて、慣れた様子で次々に登山口へ向かっていく。
あれ、これ登れるの?登っていいの?
これまで雨の中の登山は経験がない。雪でリタイヤした山もあったけど、それ以外は天気に恵まれた絶好の山歩き日和だったから。レインウェアは装備しているが、ついにこれを使う日が来るとは…。
ただでさえ足元グラグラ、体幹あるの?って思うくらいバランス感覚が皆無の私に、滑りやすくぬかるんだ山道を進む雨の登山ができるか不安でしかない。
でも、せっかくここまで来たのだから…という気持ちが勝って、私は食べていたおにぎりの残りをザックにしまい、山に入る準備を始めた。
レインウエアは上だけ羽織った。
体が冷えた時のための予備のウエア、持った。
お湯の入った水筒、持った。
食料、まだたくさんある。
覚悟、できた。
そして私は恐る恐る車を降りて、筑波山の登山口まで向かった。