【五輪】北京2022 大会16日目・お茶の間観戦記
フィギュアスケート「りくりゅうペア」の感動が凄すぎて、ちょっとまだ涙腺のバルブが閉まってません。
2人についての話だけで2000文字超えそうな気持ちを鎮めつつ、なんとか全体で2200文字以内に収めました。
収まって良かった…。
男子スキーハーフパイプ決勝
暴風吹き荒れる大変なコンディションでの決勝となってしまいました。
しかも気温マイナス24℃。
こんな過酷な環境でやるスポーツじゃないはずなんですが…。
エアー(ジャンプ)の最中に風で煽られ、着地点がズレて転倒する選手が続出します。
もうみんな、いかに転ばないか選手権になってましたね。
そんな中でもやはり上位陣はスゴイです。
ニュージーランドのニコ・ポーティアス選手が93点で優勝!
実はお兄ちゃんと一緒に出場していて、2人の仲がめちゃくちゃ良いのでほっこりしました。
今大会フリースタイルスキー競技の各種目の解説を担当していたのは、ソチ大会で銅メダルを獲得した小野塚彩那さん。
最初は実況アナウンサーを遮ってまで喋ってて「おいおい」と思ってたんですが、段々喋る間合いが上手くなっていって、母のような気持ちで成長の過程を見守ってしまいました。
東京五輪のスケボー・瀬尻さんとか、解説者の個性が出るのもオリンピックの面白いところですね。
スピードスケート男子マススタート
バイアスロンと並んで謎の競技、マススタート。
4周ごとにその時点での順位がポイント加算され、最終的なポイント数が多い人が勝ちです。
ルールは複雑なんですが、この競技最大の魅力は作戦の考え方にあります。
予選の土屋選手が良い例です。
序盤に飛び出して一気にポイントを稼ぎ、あとはゴールまで流して最後尾でゆっくり休んで決勝進出、という奇襲作戦。
終盤はカナダの選手と2人仲良く笑顔で先頭を交代しながら進める、という微笑ましい光景もありました。
決勝では一戸選手・土屋選手共にポイントを稼ぎ、してやったりの入賞!
「なんでメダルを獲りに行かないんだ」と思われるかもしれませんが、マススタートでメダルを獲るには後半まで脚を貯めておくスタミナ+終盤の猛加速という真逆な要素が求められます。
日本の2人は良い意味で自分たちの力量を把握しているので、あえての入賞狙いだったのです。
スピードスケート女子マススタート
魔の最終コーナーでまたもや高木菜那選手が転倒…。
疲労か、気合いで攻めすぎたか、はたまたイップスかは分かりません。
しかしその後には笑顔も見られたので、ある意味吹っ切れたのかな、と少し安堵しています。
決勝の佐藤綾乃選手、不運の接触によりバランスを崩し、転倒はしなかったもののスピードが一気に落ちてしまって8位入賞。
が、こちらもレース後の表情は晴れやかでした。
マススタートはスピードスケート最終種目ということもあり、海外選手同士の交流も多く見られます。
中継でも流れましたが、菜那選手と佐藤選手にハグをしていたドイツのクラウディア・ペヒシュタイン選手、御年49歳です。
冬季五輪女子最年長、そしてなんと8大会目の出場。
酸いも甘いも噛み分けた女子スピードスケート界のレジェンドは、2人の若い選手にエールを贈ってくれたのかもしれません。
フィギュアスケートペア・フリープログラム
木原龍一は元々男子シングルの選手でしたが、伸び悩んでいた20歳の時、ペアへの転向を持ち掛けられます。
最初は拒否していたものの、説得に根負けする形でペア転向を決めました。
そこからハードな筋力トレーニングに加え、女性の身体の自然な扱い方を勉強しながらオリンピックに挑み続けたのです。
木原選手は過去2大会それぞれ別のパートナーと組んで参加しましたが、いずれも点数を伸ばせず、フリープログラムに進む権利すら与えられませんでした。
比較的小柄な女子選手が相手とはいえ、片手1本で40kgの重心を支え続けた影響で、身体は満身創痍。
もうやめよう。
そんな風に考え始めた時に出会ったのが三浦璃来です。
初めて彼女を持ち上げた時のことを、彼はこのように語っています。
「衝撃が走った。今までと違うと確信した」
そして今日、3度目となるオリンピックで三浦選手と共にリンクに立った彼は、全身から感情を溢れさせるように滑り切りました。
やりきりました。
泣き崩れる木原選手をあやすように、9歳年下の三浦選手が抱きしめます。
7位入賞という快挙はもちろん素晴らしいことです。
しかし彼らが私たちに伝えたかったのは、ペア競技の素晴らしさではないでしょうか。
「ペアをやってみたい」
そんな子供たちが増えることを願いながら、木原龍一と三浦璃来はこれからも日本のペア競技の未来のために走り続けます。
大会最終日の観戦予定
カーリング女子、最終決戦。
ラスボスは意外にもイギリスでした。
日曜日の10時というちょうど良い感じの時間帯なんで、みなさんご予定空いてましたら私と一緒に応援しましょう。
フィギュアスケートのエキシビションは選手たちによる「アイスショー」です。
各種目のメダリスト+開催国の選手や入賞者からも選出されます。
日本からは男子の3選手と、女子の坂本花織選手が今のところ出演予定です。
とうとう最終日。
レポも明日が最終回となります。
最後までお付き合い頂ければ嬉しいです。