夫も変わったし、私も変わったかなと思う話｜男性育休のその後

夫が復職して半年が経った。

3人のこどもたちに、フルタイム会社員の夫、自営業＋市議会議員の私の5人生活。ようやくちょっと慣れてきたかなというところ。

夫の育休について何度かnoteを書いてきて、少しバズったこともあったけど、そこから私たちの価値観はまた変化した気がしていて、久しぶりに筆をとっている。

これまでのあらすじ

現在のこどもたちは小1、年中、2歳。1人目の産後育児はほぼ私で、キャリア対キャリアの激しい攻防があり、怒りのエネルギーから私は地元武蔵野市で子育て支援のあるコワーキングスペースを始めた。

それをきっかけに市議会議員に挑戦することになり、現在2期6年目。議員になったことが大きな要因となり、2人目・3人目のとき夫は1年ずつの育休を取った。男性育休が強く推奨され始めた頃だ。

2人目のとき、夫は初めてのがっつり育児で、ちょっと鬱気味なんではないかと思うくらいに、必死にやっていた。私はそこで「ほら、大変でしょ」的な、自分の苦しみを理解してほしいという想いが強かったように思う。

今思えばもっと寄り添えば良かったと思うが、それくらい1人目のときのワンオペを恨んでいたのか…こればかりは申し訳ないなと思いつつ、そこまでの余裕はまだ自分にはなかったのだなと受け止めている。

そして3人目となると、お互いにあらかたのことは対応できるため、赤ちゃんのお世話はただただ可愛い…になっていた。人数がいる分その大変さがないわけではないが、産後の云々によるストレスは大きく減ったように思う。

ようやく正常化したというか、一緒に家庭を運営する体制が整ったような気がする。

夫の育休を終えて

この変遷を経て、夫は転職にもチャレンジし、4月から新たな環境でフルタイム会社員に戻った。

転職活動においては、子育てへの理解はもちろん、在宅勤務など働き方の柔軟性についても互いに議論しつつ相談しながら進めた。まだ入社したばかりなのでほぼ出社状態にあるが、子育てへの理解や、私自身に公務があることに対しても、ご理解をいただけているように感じている。

こんな状態のとき、先日ひょんなことからAbema TVへの出演依頼が舞い込んできた。テーマは「政治家の夫」。

女性議員が少ない社会において政治家の夫というのはまだまだレアであり、その生態に着目することで女性議員を増やすための気づきが得られるのではないかといった番組趣旨であった。

私たちは子育てや働くど真ん中の世代が政治にかかわれる社会であってほしいと思っていることから、こんな人たちもいるよというのが伝われば良いと思い出演を決めた。

当初打ち合わせをしたときは、なんとなく政治家の夫は大変で、バリキャリの妻に夫はキャリアを諦め…みたいな像を思い描かれていると感じた。これは、俗に言う夫が働き妻はワンオペ家事育児…の男女逆転バージョンで、それでいて妻は日常に不満があるという前提。

一方、我が家の場合はどちらかというとお互いに自分のキャリアややりたいことに向けてどう調整してく？というスタンスにすでになっていたので、事前のVTR撮影の中で、だいぶそのイメージを修正させてもらえたのかなと思っている。
(6年前に取材されていたらどうなっていたか…)

結論として番組においても、性別は関係ないし、言うならば政治家であることも関係ない、どんな仕事や状況であっても〜という流れにまとめてもらうことができた。純粋に良かったというか、メッセージとして私たちの価値観が伝わり、安堵したのが大きかった。貴重な発信の機会をいただけたと思う。

我が家のこれから

撮影の中で夫自身が言っていた言葉だが、「今もなお最適解を探し続けている」ということ。私も同じ気持ちで、別に今を悲観することもなく、ギリギリの生活をしている実感はあるが、それが嫌だとかダメなわけじゃない。

加えて、夫に対して過去にはどちらかというと怒りが大きかったし、今でもなんで？とぶつかることはあるけど、一緒に生活をするチームの一員であるという意識が強まり、自分が折れるというか、譲ることも増えてきたように感じている。バランスが取れるようになってきている。

キャリア対キャリアの攻防から、同じ方向を向くひとつのチームとして、ある程度成熟したということなのか。

こうでも書いておかないと、過去の記事からすれば夫がだいぶ悪役になっている気がしたので笑、私たちのいまの記録として残しておきたい(私たちと言いながら個人的見解ではある)。

産後の恨みは一生と言われるが、夫も変わったし、私も変わったのかなと思う話。

感謝。