【食エッセイ】12年振りに母の誕生日をお祝いした
先日、帰省したタイミングで、母が52歳の誕生日を迎えました。
母は22歳で私を産んだので、未だに「お母さん若いね」と言われる自慢の母です。
18歳で実家を出てからというもの、母の誕生日を当日にお祝いする機会はなく、この日はとても特別な日でした。
自宅で誕生日をお祝いし、「一生の思い出になった」と母は言ってくれました。
母のリクエストはイタリアン料理。
今回は父と2人で買い出しに行き、母の好きなものを揃えました。
メニューは、トマトとバジルのカプレーゼ、ブルスケッタ、カルパッチョ、梨と生ハムのサラダ、ローストビーフ、エビのトマトガーリックパスタ。
どれも簡単に作れるけど豪華に見えるお料理。
お皿に盛り付けるときは、母の喜ぶ顔を思い浮かべながら、一つ一つ心を込めて仕上げました。
料理が揃い、父と母、そして私の3人でテーブルを囲んだ瞬間は、何とも言えない幸せな時間でした。
地元のスーパー、ツルヤで買ったりんごのシードルで乾杯!
サッパリした甘さで本当に美味しいシードルです。
母はもちろん喜んでくれましたが、その笑顔を見ることで、私自身も心が温かくなりました。
父は母と前日に喧嘩してちょっと気まずそうに席に着きましたが、母の喜ぶ顔を見て、自然と仲直りです。
そして、ケーキは地元の大好きなお菓子屋さん【御菓子処 花岡】で5種類のカットケーキを購入。
さつまいものタルトやチーズケーキ、栗のロールケーキなど、色々な味を楽しめるケーキを選んで、家族でシェア。
父が母の好みを考えながら選んだケーキを母が真っ先に手をつけた時、またまた心があったかくなり、涙が出そうになりました。
家族でシェアできる楽しさもあり、特別な時間でした。
ケーキを食べながら、ふと幼い頃の思い出が蘇ってきました。
誕生日と言えば、毎年母の手作りケーキが定番で、家族全員で祝ってもらったものです。
母は、私たち三姉妹のために一生懸命ケーキを作ってくれたんだなと、今になってその大変さがよくわかります。
(私は時間はかかるし工程も多いので、お菓子は作れません。笑)
「一生の思い出になった」と言ってくれた母の言葉を聞いて、少しずつでも親に恩返しできるようになったのかな、と感じると同時に、これからもっと家族との時間を大切にしていこうと思いました。
自分が大人になり、離れて暮らす中で、家族の存在がどれだけありがたいものかを、より強く実感するようになりました。
あと何回直接会って誕生日をお祝い出来るかは分からないけど、
また三姉妹揃って、両親の誕生日をお祝い出来る日を夢見て、年に数回、貴重な帰省を満喫したいと思います。