Come back budou batake ~剪定~
畑が落ち着いて約2ヶ月。
先日ひっさしぶりに葡萄畑を訪れた。10月中頃にビニールを外して以来、ちょうど2ヶ月ぶりだった。
今年伸ばした枝がすっかり木化して硬くなり、緑色がなくなった園地は寒々しく冬の景色だった。
木が休眠したこの頃から目を覚ます3月くらいまでの間に、来年、再来年、その先に向けて枝を整えていく「剪定」作業をする。
去年から2シーズン葡萄畑をみてきたが、剪定をやらせてもらうのは今回が初めて。来年だけでなく、今後どのように木を作っていくか、どのように房を付けていくかを考えながら仕立てていく作業はとても頭を使う。だから作業の進みもゆっくり。なかなか進んでいかない。
けど、楽しい。ほんとに、楽しい。
久しぶりの葡萄作業をして、畑でのこの充実感を思い出して確信した。
やはりこれは天職だー!
野菜畑の作業も好きだけれど、樹の下の作業の方が断然好き。
何年も手をかけ蓄積されてきたものが樹をみればすぐわかる。というか、樹自体がそれなのだ。
野菜は収穫が終わると大抵のものは引っこ抜いて畑をまっさらにする。次の年は同じ場所に植えられない場合も多いので、綺麗さっぱり片付けて何もない状態にするのが来年のための準備。
樹を見ていると、何年か前まで手をかけていたおじいちゃんの思惑が見えてくる。
「ここを伸ばしていくつもりだったんだね〜」
園主さんとそう話しながら、今度は私の思惑で手をかけていく。何が正解なのかわからない。まだ迷いながら、頭をフル回転させながら。
葡萄作業は除草や防除以外ほぼ機械を使わない。人の手と頭じゃないとできない作業ばかり。剪定作業をやって改めて感じた。
房づくり以前に、剪定の時点からその人それぞれの味が出る。
私も時間をかけて、手をかけて、揺るぎなく良い房を付ける立派な樹を育てていきたい!
今年野菜もやってみて、それを自分の中で確かめられたというのは大きな一歩かな。あとはやるべきことをやるだけだー。