詩「わたしはなりたい」
わたしはなりたい、
あの海を一滴のこさず
ひと息で呑み干してしまえるような
おおきな鯨に
わたしはなりたい、
こんな真っ赤な太陽を
翅を広げるだけでおおいかくしてしまえるような
おおきな蝶に
わたしはなりたい、
この街も人もあの山も
歩くだけで微塵もなく踏みつぶしてしまえるような
おおきな象に
わたしはなりたい、
そうしてだあれもいなくなった地球で
ひっそり地表におりてきてゆっくり、ゆっくり死んでゆく
ちいさな蜉蝣に
わたしはなりたい、
あの海を一滴のこさず
ひと息で呑み干してしまえるような
おおきな鯨に
わたしはなりたい、
こんな真っ赤な太陽を
翅を広げるだけでおおいかくしてしまえるような
おおきな蝶に
わたしはなりたい、
この街も人もあの山も
歩くだけで微塵もなく踏みつぶしてしまえるような
おおきな象に
わたしはなりたい、
そうしてだあれもいなくなった地球で
ひっそり地表におりてきてゆっくり、ゆっくり死んでゆく
ちいさな蜉蝣に