私がとあるボーイズグループの沼に落ちるまで(1)
0.はじめに
私は今OWV(オウブ)というグループのファンをしています。
本田康祐(ほんだ こうすけ)、中川勝就(なかがわ かつなり)、浦野秀太(うらの しゅうた)、佐野文哉(さの ふみや)からなる4人組のダンス&ボーカルグループです。
私のTwitterのプロフィールには「OWV(本田くん寄り箱推し)」と書いており(2022年12月現在)、実際沼にハマったきっかけはメンバーのひとりである本田康祐くんからなのでどうしても誰かひとり選べと言われたら(どういう状況?)(いや、お話し会とかどうしてもグッズ全員分は買えないので誰かひとりに絞らなきゃいけないみたいな状況はたまにあるのです)「本田くん」と答えますが本当に全員が大好きな箱推しです。
他のアイドルを推してる方やQWV(キュウブ/OWVのファンネーム)さんの沼落ち話を聞くのが大好物なのですが、そういえば私も断片的にTwitterでつぶやくことはあってもちゃんとは書いたことないなと思いn番煎じではありますが記してみようと思います。
ちょっと長いですが、OWVって誰?という方にもどうか彼らの魅力や情報が少しでも伝わればいいなと願いながらなるべく丁寧に書いてみます。
とりあえずの前情報としてOWVの4人は全員このあとに出てくる「Produce 101 Japan」(通称:日プ/プデュ)というオーディション番組の元練習生です。
なお古い記憶ですので時期や言葉など細かい内容は間違っている可能性もありますのでご了承ください。
1.出会い前
2019年の春ごろだったと思いますが韓国の人気オーディション番組、Produce101シリーズ(通称:プデュ)が日本で開催されるというニュースはTwitterなどで目にしていました。
とは言え当時の私は(いや今もだけど)K-POPや韓国のアーティストにはまったく詳しくなく、Produce101シリーズが日本で開催されると聞いたときも「ああIZ*ONEがデビューした韓国のオーディション番組(Produce 48)のやつか~」とは思ったけどそれが全力で絞り出した知識でそもそもIZ*ONEのことも「日本人の子がいるよね~」という超うっっすい知識しかないレベル。
常にTwitterに張り付いているタイプの人間なので、練習生を集めるためのプロモーションで身近な人を推薦してもらう #国民総スカウト というハッシュタグがあったり、本編の配信がはじまる前の中間発表(視聴者の投票数で順位が決まる)で川尻蓮くん(現JO1)が1位になっていたことはなんとなく目には入っており知ってはいたのですが、当時はまだまだ自分には関係ない界隈の話でした。
2.出会いのきっかけ
そんな私がProduce 101 Japan(通称:日プ/プデュ)を見はじめたきっかけ。
それは「オーディションで三浦大知くんの曲を踊っている練習生がいる」という情報をTwitterで見かけたからでした。
私はOWVの沼にハマる前から三浦大知さんのファンで、とにかく彼に関することはできる限りチェックしていました。
本配信の日から少し遅れてその情報を得た私はその三浦大知さんの楽曲をオーディションでやっているという子を見るためにGYAO!で配信されていた番組にアクセスしました。
レベル分けと呼ばれる評価テストで練習生の豆原一成くん(現JO1)がひとりで三浦大知さんの「EXCITE」という楽曲をパフォーマンスしていました。
(他にも現JO1の佐藤景瑚くんがいたチームなどもレベル分けで三浦大知さんの曲をパフォーマンスしています)
豆原くんは当時岡山の現役高校生で、ダンスを学びながら自分もダンス教室でダンスを教えているという経歴がVTRとともに紹介され若いのにすごいなぁ~などと感心しながら見ていました。
あとオーディション番組というのはもっと練習生がギラギラバチバチギスギスしていて重~い雰囲気のものを想像していたのでわりと苦手意識があったのですが、みんな男子校のようなノリで賑やかで楽しそうで仲良さそうで思ってたんと違う(良い意味で)…となりました。
そんな感じでなんとなくそのまま流れで見はじめた日プ。
確かレベル分けの1番最初に放送されたのが「反逆のプリンス」というチームでメンバーは私の現在の推しも含む本田康祐くん(現OWV)、浦野秀太くん(現OWV)、白岩瑠姫くん(現JO1)、三井瞭くん(現NIK)の4人組でした。
(ちなみにこの最初のチーム分けは番組側が決めたもので本人たちが誰と組みたいなどは選べません)
日本版のプデュは「芸能事務所に所属していないこと」が条件のようで、101人の練習生はまったくの未経験者からダンスや歌やラップを学んできている人、これまでにバックダンサーやアーティストやモデル、俳優として活動をしていた経験がある人、所属していた芸能事務所を辞めてきた人と様々な人が集まっていました。
「反逆のプリンス」は4人ともアーティストなどとして芸能活動をしていた経歴があることもあり、完璧とはいかないまでも全体的にレベルの高いチームだなと思った記憶があります。
パフォーマンスを見ていた他の練習生も「これはAクラス(1番評価の高いクラス)でしょ」とつぶやいているシーンが挿入されるのですが残念ながら4人の中でAクラスを取れた練習生はいませんでした。
まだこのときは本田くんにハマる前ですが、評価をもらったあとステージを降りて泣いてしまった三井くんを「泣くなよ」「お疲れ」と本田くんが優しく抱きしめているシーンや4人のパフォーマンスが私の頭の片隅に残っていました。
3.沼落ち5秒前
その後配信は回数を進め、第4話。
ポジションバトルという戦いのステージに移ります。
ポジションバトルのルールは若干複雑なのですが、課題曲が9つ(ボーカル曲4曲、ダンス曲4曲、オリジナルラップ)用意されており練習生はそれぞれやりたい曲を選びます。
ただしどれも定員があるので定員がいっぱいになった曲は選べません。
本田くんが選んだHey! Say! JUMPの「OVER THE TOP」という楽曲は定員が12人ですが12人全員で一緒にパフォーマンスするのではなく半分の6人ずつ2組に分けて戦います。
これは他の楽曲も定員は違えど2組に分けるやり方は同じです。
どうやって2組に分けるのかというと、最初にその課題曲を選んだ練習生ひとりが「一緒にやりたいメンバー」を半数まで選ぶことができるという方法なのです(=1班)。
選ばれなかった残り半数のメンバーが2班になるという、なかなか残酷なチーム分け方法でした。
もちろん楽曲に見合ったバランスを考慮した上でのチーム作りだったり、戦いたい良きライバルだからこそあえてチームメイトに選ばない……というパターンもあるので選ばれないからと言って実力が認められていないということではないのですが、「選ばれない」ということはそれだけで彼らのメンタルを削る充分キツい経験だったように思います。
実際どの課題曲もやはり1班の方がレベル分けのクラスが高かったり順位(=視聴者の投票数)の高い練習生が多く圧倒的に有利に思えました。
本田くんは「OVER THE TOP」の2班でした。
2班のメンバーは6人のうち本田くんと白岩瑠姫くん(現JO1)がBクラスで他の4人はF(落第)クラスという構成。
本田くんも後のインタビューで「ぶっちゃけ終わったなと思った」と語っていたように正直1班に勝つのはかなり難しいように思えました。
4.運命の「OVER THE TOP 2班」
ダンスの専門学校を卒業してダンサーやアーティスト(パフォーマー)として活動していた本田くんがOVER THE TOP2班(OTT2班)リーダーとなり主導を取って練習が始まります。
F(落第)クラスのチームメイトに本田くんが
ひとつずつ丁寧に、根気よくダンスを教えるシーンが流れますが、やがて「昨日言ったところは昨日のうちに直して。今やってる時間マジでない」と本田くんが若干の焦りと苛立ちの色を見せるようになっていました。
それはそう、彼も同じ練習生でオーディションを受けるためにここにいるわけです。
別にダンスを教えにきたわけではないし、振り付けも本田くんがさらに時間を削って作っているのです。
ましてやステージの日が決まっているバトル。
焦る気持ちも分かります。
またそのあとOTT2班で輪になって話し合っている場所から本田くんがひとり立ち去ってしまうシーンが流れます。
後のインタビューで「厳しいことを言ってその場を去ってしまった。リーダーがこんなことをして雰囲気を壊してしまったかなと思いつつ、これでみんながやる気を出してくれたらいいとも考えた」と答えています。
そして「憎まれ役に徹してでもチームが勝たなければいけない」と。
私はこのときから自分の意識がググッと本田くんにフォーカスされていることに気付きました。
「沼落ち」とまで言っていいのかは分からないけれど、確実に「気になる存在」になっていました。
たとえばこの日プを見るきっかけになった豆原くんのパフォーマンスや、テーマ曲「ツカメ~It's Coming~」をセンターで踊っていた川尻くんの圧倒的カリスマ性、そうやって私の中で「フック」になってきた練習生は何人かいましたが11票(11人)投票しなければいけないというシステムが難しくて正直投票するまでにはいたっていませんでした。
全員分のパフォーマンス動画を見るのは大変すぎるし、かと言って彼らが人生を賭けて真剣に挑んでいるオーディションに適当な投票はしたくない。
もし自分の投票で誰かの人生を左右させてしまう可能性があるのなら、投票先もよりこのオーディションに真剣に向き合い、アーティストやアイドルというものを本気で目指している人を選びたい。
そう思っていた私が積極的に「投票したい」と思いはじめたきっかけです。
先ほどから私が「投票」と言っているように、このオーディションはデビューが視聴者による投票で決まるシステムでした。
各バトルのステージも現場に観に行った視聴者の投票で順位が決まり、そこで得たポイントが総合の順位に加算されます。
トレーナーの先生はいますがあくまで指導のためで、トレーナーの先生にデビューさせる、させないを決める権限はありません。
なのであえてストレートな言い方をすると「視聴者の心を掴む=ファンを増やすこと」「嫌われないこと」「カメラの前で良いアピールをすること」はデビューに向けてとても重要な要素。
逆にどれだけスキルがあっても視聴者に良い印象を残せないと票が集まらない可能性もあるわけです。
だけどこのときの本田くんは自分が視聴者にどう映るかなどの打算はなく、ただ「どうやってでも勝たなければいけない」という一心だったように私には見えました。
もちろん彼の姿を視聴者がどのように受け取るのかは人それぞれだと思います。
「怖い」「厳しすぎない?」と思う人もいたかもしれません。
実際私もそう思われてしまわないかと心配をしていました(今思うとすでに本田くんサイドに立ってる視点ですね)。
ただ、私は彼の経歴を見てなんとなく彼の焦りがわかる気もしました。
本田くんはオーディション当時24歳。
もちろん私から見たらずっとずっと若いですが、これから新人アイドルとしてデビューするには決して若いとは言えない年齢です。
実際ダンスの専門学校を卒業し、ダンサーやアーティスト活動を数年続けており、きっとオーディション経験も初めてではないでしょう。
インディーズで活動してきた彼はメジャーデビューすることの難しさもリアルに知っているはず。
そんな彼に訪れた大きなチャンス。
年齢制限もあるオーディションで今後も同じようなチャンスが訪れるとは限りません。
「また次がある」と余裕で構える時間は残されていないと彼自身わかっているのだろうなと思いました。
だからこその真剣さと焦り。
しかしたとえばダンスの得意な自分と白岩くんを目立たせてFクラスの練習生は簡単なダンスのみで……という構成も可能だったはずですが、本田くんはあくまでも「チームで勝つ」ということを目標にしており、だからこその他のチームメイトの底上げを目指した厳しさでもあったように思いました。
(2)へつづく
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