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ドラマ【9ボーダー】名台詞集

2024年4月期TBS金曜ドラマ「9ボーダー」より、心に残った台詞をまとめました。

*鑑賞時に書き起こした台詞を記録しているため、表記や文言は脚本と異なる場合があります。恐れ入りますがご了承いただけますようお願いいたします。


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●名台詞集

第1話

なんで私があいつらに幸せトス上げなきゃいけないの

「離婚はしないよ。絶対離婚なんてしない。なんで私があいつらに幸せトス上げなきゃいけないの?おめでと~って花びら撒けってか?あんなやつらね一生不倫カップルでいればいい。」

「9ボーダー」第1話 - 大庭六月

別居中の夫に離婚を切り出され、以前疑惑のあった女と不倫していたことを知った六月が言った言葉です。
「幸せトス」というセンスある絶妙な台詞が印象に残りました。

みんなどっかでつっかえてる

「この先就職するしない、結婚するしない、出産するしない、その全てをやるやらない、どんどん迷路みたいに分かれてみんなどっかでつっかえてる。29になっても39になっても。お姉たち、つっかえまくりの行き止まり。」

「9ボーダー」第1話 - 大庭八海

姉の姿を見ながら自分の将来に悩む八海が、ずっと溜めていたモヤモヤを吐き出すかのように言った台詞です。
お姉ちゃんたちが必死に踏ん張ってもがいて生きていることはきっとわかってる。
尊敬もしているし、感謝もしているし、きっと応援もしている。
でも、自分がそうなりたとは思えない。
そんな八海の、若いゆえの悩みが吐き出された台詞でした。

幸せになるよ

「大丈夫。素敵な人だから。幸せになるよ、きっと。」

「9ボーダー」第1話 - コウタロウ

謎多きコウタロウが七苗にかけた言葉です。
自分の何を知っているわけでもないし、何の根拠もない。
それでも、こうやって言われると、なんだか大丈夫な気がしてくる。
そんな台詞でした。

第2話

あなたのような人がいるから彼女は頑張れている

「いやあ、わかるよ。千尋は頑張ってる。今みんな言うからね、女性が復帰しやすいように、ずっと働ける職場であるようにって。それはもう絶対そうあるべきなんだけど、その陰には、働くシングル代表の大庭七苗、あなたのような人がいるから、彼女は頑張れている。」

「9ボーダー」第2話 - 成澤六月

職場の同期の千尋。
働くお母さんの彼女が家庭の事情により、どうしても仕事の負荷を背負うことになる七苗。
頭ではわかっているし、千尋に対してどうこう思うつもりはないけれど、なんだかなあ。
そんな顔をしている七苗に、六月がかけた言葉です。
働くお母さんの立場の女性も、働くシングルの立場の女性も、共感できる台詞だったのではないでしょうか。

今あるものとないものがハッキリしてきて迷う時期

-大庭六月「わかるよ、悩み多き迷えるナインボーダー。29歳、今あるものとないものがハッキリしてきて迷う時期。そして19歳は、何でも出来る可能性に満ち溢れつつ、出来ることが意外と限られている狭間時期。」
-大庭七苗「むっちゃんは?」
-大庭六月「どうなりたいかを選ぶなら、いよいよ今がデッドライン。最終選択を迫られる39歳。」

「9ボーダー」第2話 - 大庭六月

このドラマのタイトルにもなっている「ナインボーダー」について、六月が言った台詞です。
まさに、という感じですよね。
女性目線では共感しかないですが、男性もそうなのでしょうか。

"やって当たり前"扱い

「仕事しか…私には仕事しかないのにさ。今って、後輩を育てるのが私の仕事で、それか、代打。それでも精一杯やってるつもりだけど、でもなんか…みんな、"やって当たり前"扱い。同期はみんな、妻になったりママになったり、会社起こして年収5千万稼いだりしてんのに、私なんて、自分が行きたいお店に行くことすら出来ない。あーあ。なんだかなあ。」

「9ボーダー」第2話 - 大庭七苗

仕事をして、評価を得て、自分の役割や立場も変わる。
組織で働く以上、人材育成もチームのフォローも大切な仕事。
そんなことは頭では理解していても、現場から少し離れたり、環境も変わっていく中で、「自分はどうなりたいのか」と迷う時がくる。
そういうのって、ある程度働いて、ちょうど仕事も面白くなってきた頃に訪れますよね。
わかってるけど、たまに心がヒリついてしまう。
そんな七苗が、コウタロウにぽろりとこぼした言葉でした。

一周まわって大丈夫。だからもうそんなに謝るな。

「大丈夫じゃない。大丈夫じゃないよ。私だっていっぱいいっぱいで無理だって時もあって、なのになんだよって。でもこんな風に思う自分も嫌だし、じゃあなんで千尋のこと手伝うのかなって思ったら…、一緒に頑張りたい。つまり、一周まわって大丈夫。だからもうそんなに謝るな。胸張って、お母さんして。今度ランチ奢ってよ。」

「9ボーダー」第2話 - 大庭七苗

同期の千尋の子どもが体調を崩し、ずっと楽しみにしていたレストランの予約をキャンセルし、代打で会食に参加した七苗。
「大丈夫だった?」と千尋に聞かれて、返した言葉です。
なんだよって思うことなんていっぱいあるけれど、お互い様っていうのは本音で、別にフォローするのが嫌なんじゃなくて。
申し訳なさそうにされたり、いちいち謝られたり、そういうのが結構チクチクくるんですよね。
だからといって、何の申し訳なさもなく当然な顔をして押し付けられるのも嫌なので、難しいんですけど…。
別に慈善事業でやっているわけでも、恩着せがましく思っているわけでもなく、仕事だから、一緒に頑張りたいから、やっているだけであって。
千尋も、周りの力の頼るしかない場面もあって。
相手が気を良くしていないのだって分かるし。
だからこそ難しいのだけれど、こんな風に言い合える関係性があることが、お互いの救いになったりもしますよね。

第3話

自分の道は自分でつくってきた

「自分の道は自分でつくってきた。後悔はしない。」

「9ボーダー」第3話 - 大庭六月

結婚して、離婚して。39歳になり、ひとり。
そんな六月が自分に対して言った言葉です。
不安しかないし、後悔もあるし、それでも全部自分で選んできたことで、自分が導いてきたこと。
だから、後悔はしない。
自分を奮い立たせる面はあるかもしれないけれど、強がりじゃなくそんな風に言える六月が、かっこよかったです。

一人だとかシングルだとか勝手に孤独ぶって

「いるでしょここに。おねえには私たちがいるでしょ。もうなんなの、おねえたちは。一人だとかシングルだとか勝手に孤独ぶって。むつねえにはこの家がある。ななねえにも私たちがいる。戻ってくればいいじゃん。この家、風呂はでかいし、アイスもあるし、私のかわいい料理だって食べられる。だから、この家でギャーギャー言いながら、"まだよ"って思えばいい。まだ39。まだ29。まだ19。」

「9ボーダー」第3話 - 大庭八海

離婚を決意した六月と、コウタロウと音信不通になってしまった七苗。
一人だ、孤独だと落ち込みモードの2人を見た八海が言った言葉です。
家族がいても、姉妹がいても、大人になると、一人で生きて行かなければと無意識に思い、強くなろうとしてしまうけれど、無条件にいてくれる家族、何かあれば戻ることが出来る家があるって、いいな。
そんな風に思わせてくれる台詞でした。

第4話

どうしたいかわかんない時は

「どうしたいかわかんない時は、今日1日楽しく過ごそう。」

「9ボーダー」第4話 - コウタロウ

勢いで仕事を辞めたものの、自分はどうしたいのか、どう頑張ればいいのか分からず悩む七苗に、コウタロウが言った言葉です。
今、目の前の今日を、楽しく過ごす。
それだけでは不安になってしまうこともあるけれど、ただそのことだけを叶えらえることで、癒されたり、救われたりする時もある。
コウタロウの言葉はいつも、根拠がなくとも、どこかあたたかい。

泣いてなんかいられない

「大丈夫。泣いてなんかいられない。進むよ、前に。」

「9ボーダー」第4話 - 大庭六月

離婚した六月。帰宅し、七苗に「おかえり」と言われ、その言葉が沁みたと笑った後に、涙をこらえて六月が言った言葉です。
泣いてなんかいられない。
進むんだ。
自分に言い聞かせて、また進んでいきます。

第5話

40代はもう捨てていきたい

「今まではいろんなもの一生懸命集めてきたけど。あれもこれもって。でも、40代は、もう捨てていきたい。余計な強がりとか、見栄とか、自分をよく見せようとするプライドとか。」

「9ボーダー」第5話 - 大庭六月

六月がコウタロウとの会話の中で言った言葉です。
ある程度いろいろなものを集めて、手にして、ふと、手放したくなる時って訪れますよね。
精査して、手放して、そうすると、喪失感よりも、心の軽やかさで満たされることもあって。
六月の言葉には、共感しました。

夢にボーダーは無いよ

「"もう"とか"まだ"とか、線引きしない。行きたい場所には行く。やりたいことはやる。夢にボーダーは無いよ。」

「9ボーダー」第5話 - 大庭六月

離婚も決め、踏み出す決意をした六月の心は軽やかで、そんな六月が部下の松嶋にかけた言葉です。
こんな風に軽やかに、生きられたらよいですよね。

大事なものは自分の中にある

「まだ若いうちは、大事なものは遠くにあると思う。もうちょっと年齢いくと、大事なものは近くにあるって気付く。そしてもっと年を重ねると、大事なものは自分の中にあるって気付くの。」

「9ボーダー」第5話 - 辻本あつ子

あつ子が陽太にかけた言葉です。
この台詞のようにいつか気付いていけるようになるために、目の前の毎日を、その時々の自分なりに精一杯の一生懸命で、生きていくんですね。

第6話

一人でやっていきたいなら人を頼れ

「一人でやっていきたいなら、人を頼れ。」

「9ボーダー」第6話 - 高木陽太

突然現れた、七苗たちの弟の九吾。
大庭家にやってきたものの、馴染めず反発してしまい家を飛び出した九吾に、陽太がかけた言葉です。
一人でなんて誰も生きていけないけれど、一人でやっていきたいという気持ちは肯定する。
陽太の優しさが響くシーンでした。

第7話

好き嫌いじゃ括れない何百通りもの気持ち

「そんな単純なもんじゃないよ。結婚って、好き嫌いじゃ括れない何百通りもの気持ちを味わい尽くすから。そんな簡単になかったことには出来ないよね。」

「9ボーダー」第7話 - 大庭六月

九吾が東京に引っ越しをすることになり、自宅まで片付けを手伝いにきた三姉妹と父。
亡くなった母親の結婚指輪を見つけ、「とっくに嫌われて捨てられたかと思った」と言った父に対して、六月が言った言葉です。
好きだけで全て乗り越えられるわけでも、嫌いだから離れたわけでもない。
好きや嫌いでくくれない何百通りもの気持ちを味わい尽くす。
心にストンと落ちて響いた台詞でした。

なんで越えてくるの?

「もう…せっかく理由探してたのに。あなたを受け入れない理由。上司だとか、バツイチだとか、もう傷つきたくないとか。なんで越えてくるの?」

「9ボーダー」第7話 - 大庭六月

松嶋が病院に運ばれたと聞き、慌てて駆け付けた六月。
自分へのお菓子を選んでいたところ自転車にぶつかったと聞き、思わず松嶋を抱きしめながら、六月が言った言葉です。
頭であれこれ考えながら気持ちに蓋をしてきた六月が、素直になった瞬間でした。

第8話

絶対にその人じゃなきゃ駄目なんて事はない

「経験から言うけど、絶対にその人じゃなきゃ駄目なんて事はない。ある日天からふってきて、そしてまた消えた、そういう人だと思えばいい。」

「9ボーダー」第8話 - 大庭六月

自分の過去が明らかになり、家族のもとへ一度帰ることを決めたコウタロウ。
そんなコウタロウとの別れを決めた七苗に、六月がLINEのやりとりでかけた言葉です。
出会う人、別れる人、すれ違っていく人。
その繰り返しの中で、絶対なんてことはない。
でも、その絶対を信じてしまいそうになったり、願ってしまいそうになる。
人はその繰り返しですね。

駄目でも無駄でもいいから伝えなよ

「また後悔するの?母さんが出て行った時、言えなかったんでしょ?行かないでって。素直に言いなよ。駄目でも、無駄でもいいから、伝えなよ。」

「9ボーダー」第8話 - 大庭九吾

コウタロウとの別れを決め、もう会わないと頑なだった七苗に、九吾がかけた言葉です。
言わずに飲み込むことと、言ってみて叶わなかったこと。
たとえ結果が同じだったとしても、心に残る余韻が、全然違う。
九吾のまっすぐな言葉が、七苗を動かしました。


第9話

自分の事を守るのが上手くなって傷つくことを上手に回避するの

「八海も覚えとくといいよ。人は歳を重ねるとね、自分の事を守るのが上手くなって、傷つくことを上手に回避するの。でもななは、傷ついても恥をかいても、追いかけるって決めた。すごい覚悟だと思う。」

「9ボーダー」第9話 - 大庭六月

コウタロウを追いかけて神戸へ向かった七苗のことを言った六月の言葉です。
そうなんですよね。
歳を重ねると、咄嗟に自分を守ることが上手くなる。
思わず頷いた台詞でした。

本当の自分を取り戻せたの

「コウタロウさんを好きになって、本当の自分を取り戻せたの。」

「9ボーダー」第9話 - 大庭七苗

神戸に戻ったコウタロウと電話をした際の七苗の言葉です。
誰かを好きになって、その人のために自分を繕うのではなく、ありのままの自分でいられる自分のことも好きになれることがある。
そんな人に出会えるのは、とても貴重なこと。
苦しいシーンではありましたが、過ごした時間の長さではなく、七苗にとってコウタロウが必要で大切な存在だったことが伝わるシーンでした。


第10話(最終話)

答えって0か1かじゃないよ

「答えって、0か1かじゃないよ。この街だって、再開発するしないだけが選択肢じゃなくて、するけどこういう案にする、しないけどこういうことをする、答えは無限にあって、一番いい形を一生懸命考える。そういうのが大事なんだって思ったし、幸せになるためにそうやって。」

「9ボーダー」第10話(最終話) - 大庭七苗

海外に行く松嶋との別れを決意した六月に、七苗がかけた言葉です。
結婚するしない、海外に行く行かない。
その二択で考えようとしていた六月は、この言葉を受けて、再び松嶋と向き合いました。

一人じゃ幸せになれない?

-大庭六月「幸せって何?一人じゃ幸せになれない?誰かと一緒にいるのが幸せ?でも誰かと一緒にいても幸せになれなかったし。どうなるのが幸せなのかな。」
-辻本あつ子「私は私のままでいい。そう思えるってことじゃない?」

「9ボーダー」第10話(最終話) - 大庭六月

なりたい幸せって、なんなのか。
七苗との会話の中で六月が言った言葉です。
あつ子の言葉にあるように、誰といるか、どこにいるか、何を選ぶかの前に、自分が自分らしくあること、それが大切なのかもしれません。

そういう自由を選べるのが大人じゃない?

「じゃあ、間を考えない?0か1だけじゃない、その間。離れてても付き合う、お互いの国を行き来する、数年後にどちらの国に住むか決める、籍だけ入れる、もしくは入れない。いろんな選択肢があって、そのどれもを選べる。そういう自由を選べるのが、大人じゃない?だから一緒に考えよう。」

「9ボーダー」第10話(最終話) - 大庭六月

松嶋と向き合い、六月が言った言葉です。
何かを選ぶということは、何かを選べないということで、その先の自分を決めるということ。
大人になると、選択の都度、"正しさ"を選ぶために頭を悩ませるけれど、視点を変えれば、たくさんの選択肢の中からどれもを選ぶことが出来るという自由さを、自分らしく楽しむことが出来る。
ひとつ乗り越えた六月の言葉は、すっと心に響きました。

毎日ここにいなきゃっていう理由をいくつも考える

「毎日ここにいなきゃっていう理由をいくつも考える。父、母、弟、かりん、家、経済的なこと、部下、友達だっていう人や、仕事。それを全部捨てることは出来ない。でも、あの街にしかないものが、なな。毎日想ってるよ、ななのこと。」

「9ボーダー」第10話(最終話) - コウタロウ

芝田悠斗として生きることを自分に言い聞かせながら選ぼうとしていたコウタロウが、会いに来た陽太に言った言葉です。
ここにいなかやいけない理由をいくつも考えて、自分を納得させようとする。
職場や今の環境に対して、そんな風に思いを飲み込んで生きている人は、きっとたくさんいるはず。
自分らしくあることを最後に選んだコウタロウのように、いちばん大切なものを見つけられたら、自分らしく笑えるのかもしれません。




以上、ドラマ「9ボーダー」の名台詞集でした。

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