【栄養学】野菜を科学する
最近では袋入りのカット野菜や果物がコンビニでもマーケットでも手に入るようになり便利に使っていらっしゃる方も多いと思います。またご家庭でも野菜を刻んで冷蔵庫に保存しておくと、いつでも食べることができてたいへん便利です。
しかし栄養面や衛生面はどうなのでしょうか?
私たちは通常野菜や果物を包丁などで切ったり、手でちぎったりして食べます。このように植物の表面障壁を傷つけて食べる方法には、人間の体にとってメリットとデメリットがあります。
今回は野菜の内部で起こっている生物学的反応を探ってみましょう。
野菜や果物を切ることの健康上のメリット
野菜や果物をカットすると、フェノール含有量を増やす!
フェノール化合物は、野菜、果物、穀物加工品、ワイン、コーヒー、ココア、お茶などに様々な量で広く含まれています。フェノール化合物は活性酸素種を減らし、体内の脂質が活性酸素の反応により酸化するのを阻害する機能があります。
フェノール化合物の利点
主なフェノール物質には植物中のフラボノイド(フラボノール、アントシアニン、イソフラボンなど)があり、抗酸化物質、抗炎症物質、抗腫瘍物質、抗ウイルス物質、抗アレルギー物質などの活性機能があり、特に神経変性疾患や糖尿病、前立腺がん、心血管疾患などの慢性疾患の予防と治療において潜在的な健康上の利点があります。
植物は傷つけられると損傷ストレスにより、フェノール化合物を増やす
植物を傷によって刺激することは、農産物の栄養成分を改善する効果的な方法です。
カットの強度が増すほど抗酸化作用が強くなる
細かくカットするほどフェノール含有量は増えることが実証されています。特に人参はスライスすると丸ごとより1.67倍増えるのに対し、シュレッド(細きり、あるいはおろす)すると5.21倍増えます。
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