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歴史を学び、死んだ人の本を読み、自らの興味関心から自己を打ち立てよ。
何を書きたいともわからず、いきおいで何かを書きたい気持ちだけでPCを開いてしまった。
ここ2,3カ月ほど、週に1回、1回2時間、子どもを一時預かり所に預けている。
諸先輩方には、育休取って子ども育てるための休みなのに、預けてるなんて今の母親は甘やかされすぎている!!!!!!!
と怒られそうだが、そう怒らないでほしい。
これは行政で進めている子育て支援サービスで、高くはないお金を払えば「理由を問わず」1日数時間預けられるというありがたいサービスがあるのだ。
わたしは、それを使っているだけだ。
ちなみに、私の場合ライティングタイムとして使っている。
でもちょっと、私が怒られることを想定している(それに少し防衛線を張っている)というのは時代の過渡期ならではの感覚かもしれないと思う。
10年も遡れば、そんな支援策はなかったであろうし、
子育ては母親が眠れなくて当たり前、ワンオペ当たり前、
本当にご苦労がおおかったとおもう。
だから、支援策が充実してきて、さらにパパ育休まで普及しつつある今、
「母親」がそこまで孤独にさらされずに、やたら苦労もせずに、自分の好きな時間を使えるということに違和感を感じることはよくわかる。(気がする)
だけど、そういう時代になっているというだけなのだ。
とにかく働いて働いて働きまくるのが美徳だった時代、
ブラックもホワイトもそんな言葉もなかった時代を生きてきた人から見れば、
フレックスや在宅勤務があり、NO残業を当たり前に主張できる今はとても甘やかされているんだろうし、
逆の立場から見れば、今で言うブラックを誇ってきた昭和の激務時代を生きた人を老害と言うんだろう。
時代なのではと思う、全て。
その時代のそのときの考え方にみんな左右されて、
戦時中、特攻隊が神鷲・神風と称えられたことに象徴するように、
その時代その時代の美徳があって、
左に振り切って失敗すれば、右に振り切って、今度また左に振り切る
振り子のように時代は動き、振り子に乗っかった大衆がわーきゃー言うだけなのである。
私は、歴史が好きだ。
かの、日露戦争で海軍の戦略を立てる参謀として活躍した秋山真之は
こういう言葉を残している。
あらゆる戦術書を読み、万巻の戦史を読めば、諸原理、諸原則はのずからひきだれてくる。みながここに自分の戦術をうちたてよ。戦術は借りものではいざというときに応用がきかない。
基本の原理原則はきちんと学んだ上で、
そこから更に自らの頭を使って、自分で戦術を立てなさい。
人のコピーではだめだ。
というところか。
日露戦争なんていうのは、とんでもない戦争で、
かたや生糸や絹が産業の小国の島国と
先進欧州の産業が成熟している大国とが戦争をするのだ。
草野球チームとプロ野球オールスターズが戦ったようなもので、
草野球チームが勝つとは誰もが思っていなかった。
勝ったと言えば、聞こえはいいが、
日本が有利に立った頃合いで終戦交渉があったというのが実のところなのだけど。(でもそれこそが賢いとおもう)
艦隊に引きこもって戦略を思案しまくった秋山のこの言葉はとても重い。
そして、真理であると心から思う。
時代の考えや価値観は振り子のように触れるけど、
あらゆる戦術書、戦史を読み、原理原則をおのずから理解し、
自らのあたまで戦術を立てれば、
それは確固たる「自分らしさ」だ。
アッパラパー自分らしさにはならないだろう。(©中村淳彦)
秋山は海軍の人間だから、戦術書や戦史だけど、
現代のワーママに置き換えたらどうだろう。
歴史を学び、死んだ人の本を読み(©キモトリコ)、
自らの思考を深め、
誰かのではない、自らの興味関心に沿って生きていくことで
自己が確立されるのではないだろうか。
揺れる価値観に対して、自らの確固たる意見、変わっていく価値観への冷静な受容ができるのではないかと思う。
偉そうにこんなことを言っているが、
支援が充実してヒマな育休ワーママ、私も迷える子羊だった。
私は、この1年半
自分が左翼であることを自覚させられ、
ともすれば限界左翼に無自覚に突っ込んでいくことを示唆され、
自らの取材で社会病理に触れ、
歴史への興味関心を深め、
音楽への興味関心を深め、
書くことが趣味を越えることができ、
なんかイイ感じに救い出されて育っている。
(ありがとうございます。)
イイ感じに育つのはかなりの痛みが伴ったこともあったけど、
なんかまとまるところにまとまったな、という安心感がある。
商業ライターになったことはずっとクリアしたかったゲームをクリアできたような妙な高揚感があるし、
高揚感と安心感のもとで生きることは、けっこう楽しい。
今に不満がある人は、
歴史を学んで、死んだ人の本を読んで、
ちょっと背伸びするくらいのことをしてみればいいと思います。
大怪我のリスクを背負うような大きなジャンプではなく。
1年半の育児休業(1年は事情があり延長しまして)、まだ3カ月あるけれど、
私はとても充実していましたヨ。
私はまだまだ、歴史というものに興味惹かれまくっているので、
自分業として歴史に浸かります。
次のテーマは天璋院篤姫の予定です。(フィカさーん!)