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ヨーロッパ在住ならではのストレス

日本って色々と忙しいですけど、ヨーロッパって仕事とかの面ではのんびりしてるし、夕食までにはみんな帰ってきて残業とかもないけど、その分違った忙しさがあるんですよね。ちょっとまとめてみました。


(ヨーロッパと一言で言っても国によってだいぶ違うんですが、私が住んだ事のある、フランス、ベルギー、イタリアをメインに書いてみます。)


1)家族休暇が多い。

有給や休みがしっかり取れる分、クリスマス休暇が終わると次はイースター休暇の休みの計画、それが終わると夏休みの計画・・と常に休みはどこに行ってってプランばっかりしている気がします。イタリアの小学校の夏休みは3ヶ月半あります。

3ヶ月半って、何すればいいんですか?

コロナでどこも行けないし、ましてや市の子供達が参加できるキャンプやプールなども閉まっていたら地獄ですよね。

フランスに至っては低収入の家庭にはバケーション支援金と言う、決められた場所に泊まる事で政府が半分補助してくれる支援制度があります。例えば1週間泊まると7万円のホテルを半額で借りれるのでお金がある家庭もない家庭もみんなバケーションが取れるという制度。(こういった支援金もコロナでどうなるかわかりませんが)

休みが取れない!と言う点からみたら贅沢な悩みなんですが、他の人も休みが取りやすいから遊びに来たとか、その相手をしているのも疲れるのでバカンス疲れ。笑  たまに仕事してた方が楽だよな・・って思う事もあります。


2)店が閉まるのが早いから買い物する時間に限りがある。日曜日は閉まってる。


日本人として日曜日に買い物に行けないのは辛いものがあります。金曜まで仕事して、パーッと飲みに行って土曜日は休んで日曜にお買い物、って言う生活を何年も続けて来たのにヨーロッパはカトリック系の国が多いので日曜日に買い物は基本行けません。お店が全部しまってるんで。


大型スーパーでない限り個人商店は平日の午後6時にはしまってしまいます。土曜日も空いてて12時までと言うところが多いです。お昼の時間に合わせて買い物に行くか、早めに仕事を切り上げて行かないと閉店に間に合いません。お昼も同様に12時から14時や15時までしまっているお店も多いので行くタイミングが合わないと2−3週間そのお店に行けずじまいになります。


(ちなみに金曜の夜に処方箋のお薬を取りに行き忘れて、月曜まで待つことになったのもつい先週の事。)


コンビニなんて便利な物もないし、買い物もちゃんとプランニングして行かないといけないのです。好きな時に、休みの日に買い物に行けないとはちょっとストレス。

3)政治に関する意見や、自分の進路に関する意見をもつ

(うちの旦那の会話が特にそうですが)政治ネタ、時事問題などの話題が多くて、ニュースを読んで自分の意見をもつことが必須です。まずニュースを負うことも正直めんどくさいし、特にコロナ禍ではこの状況が「ヤバ過ぎ」か「コロナに過剰反応しすぎ派」が常に討論していて、波が立つのが嫌なので公には規制を緩和しているテキサスに住みたいとか言わないようにしていますが笑

(中川淳一郎氏が新型コロナに対する意見を書いています。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78990

全員が全員政治の話を振ってくる訳では無いのですが、身近な所で言ったら、例えば教育システムについてどう思うだとか、ヨーロッパに住む外国人のステイタスをどう思うとか、何かしらの意見を持っていた方が、何も言わないより良く見られます。(何も考えてないように思われちゃうので)


もう一点めんどくさいなぁーと思うのは仕事の進路をどう描くか、って言うのをよく聞かれます。専業主婦という選択肢はほぼ無いに等しく、みんな仕事、パート、キャリアチェンジしたければ学生をしています。日本の会社は人事異動がほぼ人事部署で決められるのでそれもストレスですが、言われたことをやっていればいいと言う安心感もあります。


ヨーロッパでは面接でも友人同士の会話でもキャリアパスはどう行った将来を描いているか、私だったら会社をどのような方向に向けたいか、ビジネスプランは?なんて聞かれます。


もちろんゴールを設定した方がやる気が出たり、方向性が分かったりするので良いなとは思うんですが日本人ならではの「みんなで一緒に協力し合って成長しよう!」の教育で育った私としては自分がじゃあ何したいの?っていうのは結構難しい質問だったりします。日本の教育はやりたいこと、を伸ばすより、みんなとやるべきことがきちんとできるようになる教育なので、そこが大変かな、と。

4)天気が悪い

イタリアに引っ越してきたら天気の悩みは改善しましたが、暖かい場所には基本的に職がない・・。イタリアやスペインは18-34才の失業率が50%以上です。


お金があって、仕事があるのはやはりヨーロッパの北のほう。パリもそうでしたがベルギーも4月の末にさしかかっても、日本の冬でも来ないような厚手のコートで出かけています。寒いのは我慢できても、年中雨が降ったり、夏でも1ヶ月丸々天気が悪いってこともあります。

冬の間はビタミンDをサプリで摂取しないと気分が落ち込みプチ鬱になるので必須です!(子供も12歳までビタミンDを摂取してください、って小児科に言われます。)

5)書類作業やビザ関係の手続きにすごく時間がかかる。

ベルギーはフランスやイタリアほど悪くありませんが、日本だと住民表、戸籍関係、年金、国民保険、税金、全部市役所でやってくれるのでもし書類の不備があっても”xx番カウンターで手続きして持って来てください”と言われるだけで同じ建物内で完結してくれますが、ヨーロッパはその機関が全てバラバラ。


例えば、パリに住んでいた時には出産した時に国民保険が切れていて、切れる数ヶ月も前から申請していたのに全然取り合ってくれず出産しちゃいました。旦那が赤ちゃんの写真を見せながら保険担当の人にお願いしたら2メートルくらいの高さの書類の山から私の書類を取り出して判子を押して「これを病院に提出したら大丈夫」って。3分で終わる仕事を臨月の私が毎週オフィスに出向いていたのに。言い訳としては「バカンスが被ったから誰も引き継ぎしてなかっただ」とか。

イタリアに関してはまだpermesso di soggiorno (滞在許可)待ちです。引っ越してきた8月末の手続きで取れた予約が7ヶ月後、翌年の3月。でもフランスもこんな感じだったので、違法滞在(正確に言えば、滞在許可証という正式な身分証明がない状態での滞在)にも慣れました。

まとめると

日本に比べるともちろん、ヨーロッパの生活はのんびりした所もありますが、のんびりし過ぎてて日本みたいなサービスが求められなかったり、(レストランで1時間待たされるとか、バカンス中は店が全然空いてないだとか)便利さがかける点、ストレスになるなぁと感じます。そして家族との時間を大事にする、ってもちろん大切ですけど、毎晩揃ってご飯を食べるからあまり手抜きができないだとか、休みが取れる分、アメリカに居る旦那の家族や、日本に居る家族や友人に会いに行かないのは、仕事のせいにするなんてことも出来ない笑。


こんなストレスと言っても周りから見たらFirst world problem (先進国ならではの贅沢な悩み)なんでしょうけど・・休暇からの休暇が必要とか、店の開いてる時間が短いとか!単なるワガママな日記になりました。

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