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どうしようも無い悪意に小学四年生が立ち向かう。

辻村深月著
僕のメジャースプーンを読みましたので、
簡単に感想を。

以下、本作の概要です。

"僕らをおそった事件はテレビのニュースよりもずっとどうしようもなくひどかった。ーーー
ある日、学校で起きた陰惨な事件。僕の幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。
彼女のため、犯人に対して、ぼくだけにできることがある。
チャンスは一度だけ。
これは、ぼくの闘いだ。"

本作は、弱いものが強大な悪に対抗すると
言った、王道ストーリーではあるものの、

・悪人をどう裁くか?
・正義とは何か?
・本当の優しさとは何か?

などなど、答えがないものに対し、
小学四年生の"ぼく"が自分なりの答えを見つけていく様が描かれており、
テーマとしてはかなり難しいものとなっております。

語り手は小学四年生のぼくであり、
ほのぼのとした小学校の様子や、
子供たちが描かれているのですが
突如とやってくる悪意に絶句。

主人公のぼくが、
その悪意にどう対抗していくか
が描かれており、
主人公の勇気や優しさに感動しました。

本書からは、
自分に恥じない生き方をすること。
自分が正しいと思ったことを貫くことの大切さを教えてもらいました。

書き終えるまで決めていたのはただ一つ〈逃げないこと〉ーーー私の自信作です。ーーーーー辻村深月

辻村深月さんの言う通り
素晴らしい作品でした。

ぜひ御一読を。

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リマインド。
優しさについて。

上述した答えがないものに関して、
大人になるにつれて、考える機会が少なくなりました。

また、子供の頃に考えていた意味とは、異なってきていることに気が付きました。

せっかくの機会なので、優しさというものに関して、改めて考えてみました。
(以下、謎文章です。)

子供の頃、優しさというのは、
相手に対して思いやりのあること。
で言葉を理解していましたが、

大人になった今、
優しさというのは、そもそも存在せず、
自己満足以外の何物でもないのでは?
と感じます。

優しくありたいのは、"自分のため"でしょうか。それとも、"相手のため"なんでしょうか?

"相手のため"の優しさは押し付けがましいし、それは欺瞞だと感じます。
人間である以上、
100%相手のことを思いやることなんてできないと思っています。

そして、"自分のため"の優しさは自己満足以外の何物でもない。

優しさってなんだろう?

優しさがなんなのかはわかりませんが、

とりあえずは、自己満足だろうが、押し付けがましかろうが、そんなんは知らん。やりたいようにやれば良い。受け取る相手に委ねるって事で、現状の答えを。


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