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恋人がいるのに、どうしてあの子の白くて細い首すじにキスしたくなるんだろう

まだ夢をみていたい
あの子が私を好きでいてくれる時間を
そう遠くない未来にあの子には恋人ができて
離れていってしまうのだろうけど
恋人がいる私にはあの子を縛る権利なんかない

あの子のこと、全然好きじゃない
気持ち悪いとすら思ってるかも
恋愛感情なんかないのに
なんであの子の首すじをみてるのが大好きで
私が泣きたい時、他の人じゃなくて、なんであの子にそばにいてほしくなるんだろ

もっと近くでさわりたいし首筋にキスしたい
でもそれはあの子である必要はなくて
わたしの寂しさがそうさせてるから、わたしはずるいし
だってちっともあの子のこと、どこもすきじゃない

土砂降りの日に
一緒にずぶ濡れになって
冷えた体を抱きしめて
毛布にくるまって傷ついてきた今までのこと、お互いのこと、朝まで話したい

ちっとも好きじゃないのに
まだ会話を終わらせたくないのは、なんで

わたしたちは弱くて、寂しくて、すごく不器用で、わがままで、その弱さをお互いでうめたくてしかたないんだとおもう

ちっともあの子のことなんか好きじゃないのに
わたしのことまだ好きでいてほしい

老いていくわたしをひとりにしないで
お願いまだ、いちばんに愛していて


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