草が、見えない土の中の状態をその姿で見せてくれて、
それぞれが生えている場所を手本に
似たようなハーブを植えていき元気に育つようになった。
そして、また草との対話が続く。
草を十把一絡げに見ていた時には
想像もしなかったことだけれど
草にはちゃんと旬があった。
そんなあたり前のことさえ、今まで気づけなかったのだ。
タンポポは背が低いから、他の草が大きくなる前に
さっさと花を咲かせ、春一番に種を飛ばして夏を寝て過ごす。
夏過ぎ、競うように沢山の草が大きくなった頃合いを見て
その茎に絡まりながら成長し、高さを利用して
花を咲かせ種を遠くまで飛ばそうとするツルマメやクズ。
生えている場所のみならず、成長の仕方、花を咲かせる季節など
見事というほかない生きかた。しかも
成長の過程で、虫などほかの生き物たちともタイミングを合わせ
お互いに恩恵を分け合う関係を構築している。
タンポポ、つくし、ヨモギ、カラスノエンドウ、ヒメスイバ
ギシギシ、アカツメクサ、シロツメクサ、カントウヨメナ、
ブタナ、アレチノギク、エノコログサ、イヌダテ・・・・・
雑草図鑑を片手に名前を確認する。
そうすると私の中で「草」はいつしかハーブと同じになった。
ブタナの花は綺麗だなー
カントウヨメナの花は可憐だねー
ヒメジオンとセントジョーンズワートの花の共演がいいなぁ。
多様な草が多様な生き方の中で
色とりどり、大小様々な花を咲かせ、多くの命を支えている。
私が欲しいのがハーブということだけで
この農園の中で生きることにハーブも草も違いはない。