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リカバリーストーリー:全ての経験が強みとなる

リカバリーという言葉な出会って価値観が変わった、その続きのお話です。

精神保健の業界には「リカバリーストーリー」という言葉があります。私はこの言葉と出会って、それまで人生の汚点だと思っていたことが、実は強みになるということを知り、人生が180度変わっていくことを身をもって感じてきました。


リカバリーストーリーとは、簡単に言えば、自分が自分の人生を取り戻していく過程を聞き手に向かって話すことです。終わり方は人それぞれで、成功談は意外と少なく、まだまだこれからです。というような締め方をする方が多い印象です。

リカバリーストーリーの例はこちら⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎


私が初めて本格的なリカバリーストーリーを聞いたのは、生活訓練施設の利用者さんが病院の1時間半のプログラムの中で話されていた時です。

その方とは初対面で、どんな人かも知りませんでした。ただ、話される内容に引き込まれ、あっという間に1時間が過ぎていました。

その人は特段話が上手いわけではありません。朴訥とした喋りで、どちらかと言うと話し下手という印象でした。

しかし、その方が話される事実一つ一つが具体的でリアルに感じられて、自分のことと思えるような感覚に陥りました。

「この人は自分の代弁者だ」

そう思えるくらい、自分が言葉に出来なかった思いを表現してくれていました。

この経験を通して、自分もリカバリーストーリーを各所で話すようになったのはまたほかのお話で。


この時に感じたリカバリーストーリーの効果は次の3点です。

1.自身の経験を差し出すことで、障害当事者の心を開きやすくなり、当事者側が真剣に話を聞けるようになる

2.自身の経験を言語化して話すことで、当事者の言葉にできない感覚の言語化に寄与する

3.自身の経験を差し出すことが他者の人生に大きな影響を与えることを通して、自分のこれまでの人生に意味を見いだせるようになる


学術的には以下のリンクのように述べられています(後日説明します)。

ただ、リカバリーストーリーを聞いて、自分の人生は大きく動き出しました。自分の苦しんできた経験が、誰かの人生をいい方向に変えるきっかけになる光景を目の当たりにしたからです。

リカバリーストーリーを聞いてから、私の病状は急速に改善していきました。自分の人生を取り戻すことができるようになりました。

リカバリーストーリーは、自分の肯定感をがっちりと支えてくれます。

是非皆さんも色んな方のリカバリーストーリーを聞いて、自身のリカバリーストーリーをつむぎ出してみてください。