-親ガチャに失敗した君へ- 第26話『就職か、受験か。』
-前回までのあらすじ-
・施設からの脱走。
・捕獲され罰を受ける。
からの続きです。
nasso
脱走という
私の大冒険から月日が経ち
遂に中学校生活も
終わりが近づいて来た頃
とある日に寮長との面談の為
個室で話し合いをしました。
私は16歳になったら
働くつもりでいましたが
寮長から高校に行くなら
施設から支援をしてもらいながら
通わせてもらえると聞きました。
私は高校生というのに憧れもあり
高校受験に挑戦してみようと思いました。
ですが、私はそこまで頭が良いとはいえず
勉強もあまり得意ではありませんでした。
特に数学と英語が壊滅的…
私は頭を悩ませました。
考えを巡らせているうちに
一つの結論にいたりました。
それは他の三教科で勝負する事でした。
数学と英語は捨てる
という選択をしました。
そう決めてからは
夜な夜な一人で勉強をして
悔いが残らないくらいに
毎日がんばりました。
そして時間は経ち
遂に受験日になりました。
分からない問題には目もくれず
自分が自信がある問題だけ
間違えない様に
解答用紙に記入していきました。
そうして試験も終わり
後は合格発表待ちです。
普通ならば不安だと思うのですが
私は自分に悔いが残らないくらい
全力でやったと思っていたので
不安よりもやり切ったという
結果に満足していたので清々しい気分でした。
数日が経ち
合格発表の日になりました。
私は自分の番号を握りしめて
発表の板の前に向かいました。
上から順に番号を目で追っていきます。
ドキドキしていると
私は自分の番号がある事に気付きました!
その時
私は心の中でこう思いました。
「頑張った甲斐があった」
「自分に自信をもってよかった」
そして私は顔から笑みをこぼしながら
寮長に報告しにいきました。
「先生番号ありました。」
「受かりましたよ!」
すると
いつもは厳格な寮長は顔を綻ばせ
「本間によかったな!」
「おめでとう!」
と一緒に笑って
自分の事の様に喜んでくれました。
そこから寮に帰り
皆んなからお祝いパーティーを開いてもらい
楽しんだ後に眠りにつきました。
眠りにつきながら
初の高校生活に胸を躍らせました。
続く。
nasso