【●さんのオマージュ】変【オリジナル第2作】
はりきりすぎた君との出会い、もうわたしの面影はどこにもなくて、わたしはどこにもいなくて、帰ってわたしはひとりで泣いた。洗面台のうずのなか、わたしの涙とはなみずが、ぜんぶ流れていってくれるといい、赤く目をはらしたわたしの変なかおは、いつも変だ。いつもどおりの変なわたしは、それでもずっと君のことをかんがえていて、変だなあと思いつつ、世界がちりぢりになっていき、しろい空間にとりのこされるわたしをわたしは笑っていた。キリギリスがかなでる音楽を、わたしは聴いたことがない、いつもアリの勤勉をみてはまねし、みてはまねし、わたしは幸福なんだとかんがえる。考えたのはだれ。ほんとうは誰のことも知りたくなかったし、誰にも知られたくなかったわたしはやっぱり変で、笑顔だけでなく心までゆがんでいるのはわかってたから、君の理想になりたくて、いつもわたしはアリだった。だれかに音楽をおそわりたくて、でもだれも音楽をしらなくて、私はひとりで雑音をつくり、結局わたしはいつものように、これまで通り、これからも変。
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