🥤 父が腰を痛め、母が紙コップを手に持つ夜3/8
3/8私は日中は用があったので、夜に実家に顔を出した。
これはその時の写真である。
うむ、照明は快適に稼働しているようである。
玄関の前に来て、ドアを開けようとした時、ガチャリとドアが向こうから開いた。
茶色い液体の入った紙コップを手に持つ母。
少なからずびっくりしたのだが、私は母が持った紙コップが何か気になって聞いた。
「うわ、びっくりした。
それ、なん?」
母が言った。
「これは、あれよ!
お父さんのおしっこよ!」
そのまま、玄関の外に歩き出ていく母。
困惑する私。
ちなみに、当然、トイレは玄関の中の屋内にある。
「ちょっと待って!
どこ持って行きようと!?
まさか庭に撒くつもりじゃなかろうね!?」
最近のファンタジーなどでは肥溜を作って安直に肥料などと言う作品があるようだが、尿など庭に撒いたら、一年以上は枯れる。
分解されて栄養になるまでには二年以上は必要なのだ。
「まさか!
そんなことせんよ!」
そう言いながら、母はさらに表の方向へ歩いて行った。
私は、知りたくなかったので追跡しなかった。
(下人の行方は誰も知らない←違う!)
ともかくも、問題は、その日の前日「かかりつけ医に往診を頼む」とか言い出した父のことである。
私は台所で母が戻ってくるのを待ち、質問した。
「鈴木先生のことどうなったん。
結局電話したん?」
母はそれに、「ああ。」と言う顔で答えた。
「(血圧の)薬は出してくれるって言うとよ。
(母の)顔は知っとるけん、いつでも取りにきてくださって。」
そっちじゃない。
「そうじゃなくて。
往診頼むとか言っとったやん。
来てくれたと?」
十中八九来ていないだろうと思いつつ、もう一度聞く。
母の返事。
「それがねえ。
鈴木先生は内科やから難しいって言うとよ。
僕には(腰は)どうにもできませんからって言って、来んとよ。」
そうだろうね。
というかはじめからそう言ってるよね?
この日も説得失敗!
翌日に続く!
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でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。
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