ママチャリとベンツはどちらが頑強なのか。「反脆弱性」というキーコンセプト。
お疲れ様です。総務部総務課マモたろうです。
【武器になる哲学】より「反脆弱性」というキーコンセプトの紹介です。
脆弱に対する概念は本当に頑強なのでしょうか。
反脆弱性はナシーム・ニコラス・タレブ(1960~)により提唱されたキーコンセプトです。タレブはこういっています。
著者の山口周氏は、「手の職を持った工務店の大工さん」と「大手ゼネコンの総合職」、「ママチャリ」と「ベンツSクラス」などを例にあげ、一見頑強に見えるものは「システムが正常に動いている状態」を前提としており、システムが異常な状態(不況や災害等)では、実は脆弱なものがあるといっています。
情報システムでも社内システムの仕様をがちがちに固め、正常時には良いシステムであっても社会の変化や会社の方針変更により、システムが対応できないことがあります。人事総務でも各種規定や人事評価など、なるべく精緻につくりますが、それは現状を前提としていることが多く、逆に変化に弱いものになることがあります。
キャリアにおいても現職種の専門性を高め生産性を上げることが、正しいことのように感じます。それはあくまでも今後もその職種が存在していることが条件です。
いろいろなことが何かを「前提」としています。前提がないとはじめることもできないかもしれません。しかし、この前提は永遠ではないかもしれません。良かれとおもい追求するその頑強さは、実は脆いものかもしれません。
反脆弱性のキーコンセプトは製品やシステム、組織やキャリアなどなど、様々なものに深い示唆を与えていると思います。特に人事総務の施策に反脆弱性の観点抜きにすると、変化に脆弱な組織ができあがるかもしれません。
この反脆弱性は、私にも新たな視点をあたえてくれました。
みなさんも一度考えてみてはいかがでしょうか。
お読みくださりありがとうございます。