同じことの繰り返し
私が話しをすると、誰かが不幸になる。
そんな、気がする。
私が口を開くと、誰かが不幸になる。
そんな、気がする。
何か、何か、よけいなことを言っているのではないか。
何か、何か、よけいなことをしているのではないか。
そんなことばかり、考える。
何もしないほうが、何も考えないほうが、何も感じないほうが、何もしなければ、それでいい。それで、いい、のかも、しれない。
何も考えず、何も感じず、与えられたものを、与えられたように。ただ、すればいい。
それだけで、いい。
そうすればきっと、誰もが不幸にならずに、すむのかもしれない。
たぶん、おそらく。
そんなことを、思ってみても、そんなことを、考えてみても、どうしても……。
うまくいかない。うまく、いかない。
どうしてだろう。
よけいなことばかり、よけいなこと、ばかり。
見えてしまう、聞こえてしまう。
考えてしまう、感じて しまう。
そうして、私は……
私なんて、いないほうが、みんなにとってよいのかもしれない。
そんなこと、わかっている、わかっている。
私がしていることなんて、誰もができることで、いても、いなくても、大差ない。ううん、いるほうが、いるほうが、不幸になるのだと思う。
よけいなこと、ばかり。
それでも、まだ、ここに、こうして、いる。
私に何ができる?
みんなの邪魔にならず、不幸にならず、私に、できること。
だから、何もしない、何も考えない、何も感じない。与えられたものを、与えられたようにする、ただ、それだけ。それだけが、唯一。
同じことを、同じことばかり、巡り巡って、気持ち悪い。今日も、一日が終わる。また、明日、一日が始まる。
あぁ、私は、私は……。
もう、寝よう、眠ろう。
明日もきっと、同じだ。
もう、寝よう、眠ろう。
何にも変わることなんて、ない。
だから、寝てしまおう。
もう、眠ってしまおう。
明日もきっと、同じだ。
この先もずっと、同じ。
何にも、変わることなんて、ないんだ。
私は、いつまで、こうしている?
早く、諦めてしまえばいいのに。
いつまで、こうしているのかしら。
それは、私にも、わからない。