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誰もが老いる

 人は、誰もが老いるもの。

 年を取る、ということが悪いわけではないと思うのは、自分が年を取ったからかもしれない。

 それは、とても、自然なことであると、思う。

 さる若い女性の方がーー私は芸能関係にとんと興味がないのでわからなかったものの、こんな話しをしていた。

「やっぱり、人ってすなおに年を取ったほうがいいと思う。なんか、最近、怖いと思うもの。年を取っているのに変わらないのが」

 名前がすっかりわからなかったものの、変わらない方で名前があがったのと、すなおに年を重ねているという方で名前があがったのと、幾人か例をあげて話しをしていた。

 私は横でそれを聞きながら、まだお若いのにそんなことを思うなんて、という気持ちと、私もそう思う、という気持ちが交錯していた。

 若いときにしかできないことはたくさんあると思う。けれど、それと同じくらい、若いときではわからなかったことがわかったり、かえってできるようになったりすることがあると思う。

 人は、誰もが老いるもの。

 老いた中で、年を取った中で、できることは何か。

 老いた中で、年を取った中で、積み重ねた美しいものは何か。

 それこそ、私が歩んできた、これまでの道のりで見た、よきものなのだと思う。

 そうした美しいものたちがより輝くように、よき年の取り方ができるように。

 これからも、歩んでいきたい。

 

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。