寄り添う ということ
支援者ができることは、そう多くはないと思う。
限られた時間の、限られた場所の、支援。
業種によって、その役割も領域も違い、それがチームとして成り立つからこそ、支援が成り立つ。
通所でも、入所でも、居宅でも、作業所でも、生活介護でも、生活支援でも、児童発達でも、放課後等デイサービスでも、高齢でも、その他様々ある施設でも、その役割も領域もまるで違う。
例えば同じ生活介護でも、受け入れる利用者の幅が違うのだから、ある意味では地域そのものがひとつのチームなのだとも言える。
地域支援で言えば、そうした施設間での連携も本来必要なことなのだと思うし、できているところもあると思う。
少し、脱線してしまったが。
支援者も働くところによってその役割も変遷し、できることも違ってくるとは思う。けれど、本質としてはきっと、どこも同じ。そう、
私たち支援者にできることはただ、きっと、寄り添うことだけなのだろう。
できている、とか、こんなことまでしている、とか、その他様々、アピールはあると思うし、楽しんでもらえたら、とか、すこやかに過ごせるように、とか、私もそう思いながら取り組んでいる。
けれど、実際にできていることは完全でも完璧でもない。そんな傲慢な考えではなく、せめてその時間、その瞬間だけでも、その人に寄り添えられたら、というくらいしか、きっとできていることはないのであろう。
全員にマンツーマンでつけたら、常にその人の言葉に耳を傾けて、その人のタイミングで全部のことができるかもしれない。けれど、そんなことはあり得ないだろうし、よしんばできたとしてもきっと、理想通りにはいかないと思う。
そんなことよりも、もっと、寄り添う、ということの大切さと重さに真摯に向かって、支援にあたるほうが、よいと感じる。
支援者にできることは、ひとりの支援者にできることは、案外多くはない。
だからこそ、チームで連携を図り、支援にあたることが大切なことなのだ。
そうして、個に目を向けたとき、私たち支援者にできることはただ、寄り添うことだけなのだと。
それがチームになったとき、どれだけ大きな力を生むか。
きっと、どこの場所でも、それを感じていると、信じている。