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ゆれる

 ひとりでに見る夢を追いて、
 さらさら 手を振っている。

 歩いていくことに何か意味があるのか、と
 思い煩いたい不安に酔いしれる間もなく
 追いて 置いて 老いて

 生きる ことに手を伸ばして今を広げる命、と
 生きる すべに手を伸ばして今を狭める命、と

 さらさら 手を振っている 君のあとをただ……

 思い出してごらん? と、かたる。

 その、しあわせを ふあんを いみを しを

 幻にゆれる、かけらにきらめく記憶の、音。

 ひとりでに見る。夢 おいて
 さらさら 手を ふっている。

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ふみ
いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。