ポッケからするめいか93
しょうさん家には現在、1匹の柴犬がいます。
この子はかれこれ16年この家にいます。
犬としては高齢です。
しょうさんもミキさんもこの子にメロメロで、
とても可愛がっています。
しかしもう老犬のため、
一年位前から耳がほぼ聞こえなくなりました。
呼んでも振り向きません。
だから呼ぶときはなるべく驚かせないよう近くまで行ってそっと背中を触ってあげています。
それでもビクッ!っと、驚きます。
視力と嗅覚はまだ健在で、
しょうさんの息子さんたちが帰省すると匂いで来たことがわかります。
この柴犬は息子さんのことが大好きで、
来るとピタリとそばに座って離れなかったのですが、
今では寄り付くことが無くなりました。
家族が帰宅しても以前は元気よく駆け寄ってお出迎えしてくれていましたが、今では出てくることはほとんどなく、たまたま水を飲みに玄関前の廊下まで来ていて出くわした時にだけ、
あっ帰ってきたの?と、かったるそうに近くづいてきて匂いを嗅ぎます。
こちらがわしゃわしゃとテンション高く触ると、すぐさまやめて、と言わんばかりに離れていきます。
わずらわしくなってきたのかな。
1日の大半を寝て過ごし、
以前は座らなかった仏壇の前に置いてある座布団に座るようになりました。
それがまるで片足を突っ込んでいるようで寂しく感じることがあります。
散歩に行ってもぼーっとしていて、200mほどトボトボ歩いて用を足すと帰ろうとします。
しかし、
散歩から帰りミキさんに体を綺麗に拭いてもらうと一変。
廊下や部屋の中を走りまくるのです。
散歩ではだるそうなのに帰った途端元気に走り回る。
その姿を朝晩の散歩後に見られると…まだまだ元気だとしょうさんもミキさんもホッとします。
そして今晩も、夜中になると家の中を徘徊しています。
カツカツ、カツカツと爪の音を立て、
時々滑りながら家中行ったり来たりするのです。
この子はしょうさんとミキさんの癒し。