【紹介】職業体験ができる本~代筆屋
たとえきれいな字が書けなくても、心が籠っていれば相手には伝わる。
【手紙のルール】
手紙の最初は「拝啓」:へりくだって申し上げます。
手紙の最後は「敬具」:以上、うやまって申し上げました。
これはお辞儀のようなもの
女性の場合は、「ひと筆申し上げます。」ではじめ、「かしこ」で終わる。
相手の名前は気持ち大きめに行の前の方にかく。
などなど
なんて面倒なんだ。これならLineで済ませるよね。
【代筆屋とは】
依頼者の代わりに手紙を書く人のこと。
簡単に思えるかもしれないが、そんなことはない。
依頼者から話を聞き、依頼者の気持ちを自分に憑依させる。
そのこだわりは計り知れない。
書く道具を選び、書く紙を選び。
ときにはボールペン。ときには羽ペンやガラスペンなど。
その相手に最もよいと思われる道具を使う。
例えばガラスペン。
依頼者の透き通るような優しい気持ちを伝えるにはガラスペンで書くのが一番しっくりくる。そしてセピア色のインクで手紙をしたためる。
手紙を書くってこんなに奥が深いんだね。
ガラスペンは下のようなもの。
【気づいたこと】
主人公は、代筆屋。
様々な人の代わりに心を込めて手紙を書いている。
主人公の書いた手紙は、すみずみに至るまで依頼者への想いが満ちている。
ここまでやるかと思いながらも読んでいたが。
最後に気付いたんだ。
手紙のルールって先人たちが相手を想いやる気持ちが積み重なって、生まれたものなんだって。
たまには手紙もいいかもね。
【まとめ】
小川糸著 ツバキ文具店。
文具店という名前だが、メインは代筆家の話。
優しい気持ちになれる本。