【映画感想96】残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―/中村義洋(2016)
※ネタバレ感想です
100本目指して週2で映画の感想を書いている絵描きです。
来週引越しを控えているので、「引っ越し前の人にオススメ!」と話題になっていたホラー映画、残絵を見てみることにしました。
原作は十二国記シリーズで有名な小野不由美、
監督は「ほんとにあった呪いのビデオ」(なつかしい)シリーズの中村義洋。
びっくり演出も特にないのですが、とにかく「あらゆる穢れが重なりあってしまった土地が存在し、うっかり関わりを持ってしまったら即アウト」という概念が観た後じわじわくる映画でした。
幽霊がわーーっと襲い掛かってくるのではなく住人が静かにくるっていく「あるかもしれない」というリアルさが嫌らしさがあって怖かったです。(
そして「穢れ」ポイントみたいなものがいろんな繋がりをもって連鎖していくので、事故物件を回避しても回避できないあたりも地味に嫌。
得体のしれない「名状しがたいよくないもの」に対する怖さは日本独特の土着信仰的な穢れや自然への畏怖が根っこにある気がするので、逆に海外の人はこの映画を見てどう思うか気になりました。
今作の怖さの大本は特定の幽霊ではなく「穢れ」「よくないもの」
という正体がよくわからないものであるので、個人的に幽霊のビジュアルは移さない方がより怖くなる気もしました。
呪怨みたいに、本物の心霊映像なのか仕込みなのかわからないくらいさりげなく画面の端に人影がちらっと映るとか。
ところでわたしの引っ越し先も若干相場より安いのですが、大丈夫ですかね。