「ストーリー」+「信念」で伝える。|フリーランスで生きていく #2
noteを書いたり、インスタでちょっと長めの文章を書いたりしていて思うことは、みんな意外と読んでくれてる。
ってことです。
展示会に来てくださるお客さんや、仕事相手の方から「note読んでます!」と言っていただくことが意外と多いのです。
自分としては、ほぼ独り言というか、自分のための覚書のような日記のような感覚で書いていたところもあったので、「読んでくれているんだ!」というところでまず純粋な喜びだったし、その上で「あの話共感しました」「自分も同じような境遇だったので励みになりました」といった感謝の言葉までいただくことがあると、えーーそんなふうに感じてくれてむしろこっちこそありがとう!書いてよかった!!!という気持ちで、目の奥がウッとなることもしばしばあります。
私のように、自分の名前で作品をつくって仕事にしている場合、「作品」と「作家自身」はとても近いところにあります。
もちろん「作品」だけを見て、いいなと思って手にとってくださることもあるとは思いますが、それだけではない場合も多くある。
とくに展示会に来てくださるようなお客さんや、インスタを見てフォローしてくださるようなお客さん。そういった方々は、私自身の考え方や人柄を含め、作品の背景にある「ストーリー」の部分も見てくださっています。
(だからヘタなことはできないよね。深夜にアイスばっか食べるのやめるね。エヘ。)
へー、陶芸家って山奥に住んでる仙人のようなもんだと思ったけど東京でやってるんだー。脱サラして陶芸家って食ってけるのかしら。あ、でもカフェ行ったり映画行ったり普通に毎日楽しんでるのね。というかコイツ漫画と深夜ラジオの話ばっかだな。お、今日はちゃんと仕事してるらしいぞ。陶芸ってこうやって一つ一つ作ってるんだ。たまに作品について熱く語ったりもするのねー。
といった具合に。
それを「なんか、面白いな」「作品見てみようかな」「展示会行ってみようかな」と思ってもらえたら、作品を届ける第一歩としては大きなこと。私としてはとてもとてもハッピーなわけです。
ここまでは、最近のものづくりでは当たり前になってきている考え方ですね。
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ちょっと長めの文章や個人的な文章って、もちろん読まない人もたくさんいるだろうけれど、書いて発信していれば「誰一人にも全く読まれない」ということはありません。そしてそこにたどり着いて最後まで読んでくれた人は、意外と文章、読み物が好きだったりする。だから伝わる。自分がちゃんとした気持ちで書いてさえいれば。
発信するのって難しいなーと思う人は、まず「自分のこと」「自分の好きなこと」から書いてみればいいと思います。
そうして続けていれば、自分と同じ感覚を持った人のところまでたどり着く日がいつかきっと訪れるのです。
「作品を届ける」ということは、とにかくたくさんの人に知ってもらうとか、万人に受けるようなものを作って守備範囲を広げることではなくて。
「これめっちゃいい!」「え、なにこれ好きいいいい!」の感覚が自分と近い人、自分と同じ性癖を持った人に向かってピンポイントでレーザービーム突き刺すことだと思うんですよね。イチロー選手は両方できるけどイチロー選手じゃない凡人はまず後者から攻めるほうがやりやすい。
だからストーリーは具体的であればあるほど共感を生むし、マニアックであればあるほど面白い。
恥じらわずにどんどんさらけ出そう。
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さらに、今後もっと重視されるようになってくるのが「信念」の部分なのかなと思います。
個の時代が当たり前になってきて、ものづくりの背景にあるストーリーに共感し、興味を持つ。
もう一歩先の選択基準として、その人(あるいは企業)がどういう信念を持っているのかを見極めるようになってくる。
ジェンダー、気候変動、ウェルビーイング、、、
「今まさに起きていること」に対して、どれくらい関心を持っているのか、どういう姿勢を取っているのか、実際にどう行動しているのか。
消費行動というのはいわば、その人やその企業、商品に対して一票投じるようなことだと思うので。
そこを見る目を持つ人が増えてくるんじゃないかなと思うのです。
私もまだまだ足りないけれど、「知らない」「興味ない」では済まされなくなる。
オーツミルクってオシャレな人が買ってるオシャレなパッケージのやつでしょ。って思考遮断して遠ざけるんじゃなくて、ちょっと調べてみたらなるほどって感じて、そっかそれならこっち買ってみようかなってなる。例えばそういうこと。
「意識高いね」と揶揄する前に、自分で学ぶ、考えてみる。
そういったことが大切なのかなと思っております。
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Z世代に刺さりたい。
読んでいただきありがとうございました! サポートしていただいた資金で美味しいものを食べて制作に励みます。餃子と焼肉とカオマンガイが好きです。