その気になれば何でも一人でできるようになる。|フリーランスで生きていく #4
新年最初の展示会への搬入を終えた帰り道。
知らない道を一人で運転しながら考えていた。
つい数年前まで私はペーパードライバーで、自分一人で遠くのお店に車で搬入するなんて考えられなかった。
けれどとある人に、「この先陶芸家として仕事していくなら、絶対自分で運転して搬入できるようになったほうがいいよ」と言われたので、「そうか」と素直に受け止め運転の練習をした。
今では高速道路も、都内のダンジョンのような入り繰った道も、行ったことない土地の細かな路地も、ナビを相棒になんとかたどり着けるようになった。(駐車はいまだに苦手。線をまたいだダイナミック駐車が得意。)
自分のアトリエを快適にするためのDIYもする。
採寸&設計し、丸ノコで木材を切り、インパクトドライバーでネジ留めをし、壁を立てたり、床を貼ったり、ペンキを塗ったり。まあ細かく見ればプロのように美しくはできないけれども、それなりに、自分が暮らす分には充分に満足できる仕上がり。
テレビやスピーカーの配線もできる。
パソコンやプリンタのセットアップだって、ちょっとした印刷物(ショップカードとか展示DMとか)を制作してデータ入稿することだってできるし、webサイトも、オンラインショップも自分で作っている。
今の世の中、Google先生とYouTube先生に聞けば大抵のことは教えてくれる。
一人で仕事をしていると、やらなければいけないことは山ほどあって。
できない、分からない、なんてことは言っていられない。
調べて、試して、練習して。
その気になれば何だってできるようになる。
そうやってできることが増えていくことは、自分の武器にもなるし、選択肢を拡げることにもなる。
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けれど、全部自分でやることが良いとは限らない。
自分の手は二本しかないのでね。
できるからといって、なんでもかんでも自分でやらなきゃと思っていると、あっという間に抱えきれないものがこぼれていってしまう。
例えば運転だって、誰かに任せることができれば、自分は隣で別の仕事ができる。
メールの返信ができるかもしれないし、調べ物ができるかもしれないし、なんなら目を閉じて休むということができるかもしれない。
請求書を作るとこ、webサイトを更新すること、会計処理を行うこと、を誰かに任せることができれば、私は本来私が最優先にすべき仕事=制作に集中することができる。
誰かの手を借りるということは、自分の時間を増やすことになる。
それは対価を払うに十分値する。
お金よりも大切なものは圧倒的に時間だ。
一人で仕事をしていると、こうして段階的に、自分の仕事を誰かに任せるタイミングがくる。
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私は人に頼ることが苦手だ。
これってわりと致命的な弱点なのではないかな、とここ数年で気づき始めている。(でも苦手。だってどうやって頼ったらいいかわかんない←)
そもそも一人で仕事しよう、フリーランスとして独立してやっていこう、なんて考える人間は、他人と仕事することが苦手で、できることなら全部己だけの力でやりたい、やってやんよ!という気概と強固なプライドを持ち合わせている人種なんじゃないかと思うの。
だいたいのことは自分でできちゃう。できなきゃ気が済まないの。
だから例えば仕事の一部を他人に任せたとして、そこでクオリティが落ちることが怖い。
自分だったらもっとこうするのに、を伝えることは難しく、時間がかかり、厄介だ。
けれど自分が数年かけてできるようになったことを、一朝一夕で他人が同じ感覚でできるようになるなんて、そんなラッキーなことは起きない。そんなに甘いもんじゃない。
その時点で一旦クオリティが下がるかもしれないことは受け入れなきゃいけないし、長い目で見ればその低下は必要不可欠なものだ。
それによって自分の時間が増えて、任せた仕事の精度も上がってくれば、いずれトータルで必ずプラスになる。
とね。
分かってる。分かってるんです。
「分かっててもできない」
を、
「できないと思うことこそやる」
に変えていきたいです。2022年は。
できないなーーって思ってることって、きっと同じように他の人にとっても難しい。みんななかなかできないことなのかもしれない。
継続とか習慣化もそうで。
だからこそ、それをできる人がひとつ抜ける。差をつける。上に行く。
上に行きたいね。行こうね。
読んでいただきありがとうございました! サポートしていただいた資金で美味しいものを食べて制作に励みます。餃子と焼肉とカオマンガイが好きです。